うるさい程の蝉時雨の鳴き声も、いつの間にか ツクツクボウシ に替わった。
ヒグラシに替わるのも、間もないことだろう。
そんな真夏の気晴らしに、テレビ電話で孫との会話を楽しんだ。彼は夏休みの自由研究でトンボや蝉を蒐集し、自分でウィキペディアなどで名前や習性を調べていると聞き、タマゲタじじ・ばばであった。
孫息子は9歳になるが、既にインターネットの百科事典 ”ウィキペディア” へアクセスして、自分で調べることも出来るのだという。まだまだ子供だと思っていたが、成長の速度は愕くばかりだ。
蝉が飛び立つ際に、”ぴっ”とオシッコをするが、それは身を軽くするための自然の知恵だと教えられて、 じじ・ばばは恐れ入った。 虚庵居士も子供のころ、蝉を手で捉えようとしてよくオシッコを掛けられたが、そんな話には笑い転げる無邪気ぶりも残っている彼であった。横須賀の蝉とヌケガラを集めて、送る約束をした。
不思議なことに、それからというもの「うつろ庵」の庭やベランダ等に、蝉が盛んに集まって来た。蝉は何年もかけて幼虫の生活を土中で過ごすが、成虫になって羽ばたく期間はごく短い。空を飛ぶ訓練も十分できないので、飛び方も誠に下手だ。 飛んで来て、何かに捉まるつもりだろうが、捉まり損ねてベランダの床に仰向けに落っこちる。しばらくバタバタと羽を動かすが、何も捉まるところがないベランダでは、気の毒に仰向けのまま静かになる。いとも簡単に蝉取りが出来るわけだ。
斯くして蝉は、瞬く間に7・8匹が集まり、脱け殻は庭木の枝から集めた。段ボールでしっかりした箱を作り、待ち針で蝉を固定して発送準備は整った。航空便で送った蝉の標本と脱殻も、そろそろ届くころだが、米国東海岸沿いに北上したハリケーン
”IRENE”が気がかりだ。孫息子の一家は、沿岸から離れたニュージャージーの湖のほとりに住んでいるが、山から湖畔へ流れ落ちる雨水の被害はどうか? 庭の巨木も倒れなかったろうか? 連絡がつかないが、無事でいてくれと念じるのみだ。
脱け殻を水盤の楓の枝に捉まらせて、余韻を楽しんでいるが、元気な声を聞くまでは気がかりだ。
パソコンの画面に映る笑顔かな
地球の裏側 孫との電話は
既にはやパソコン使って蝉の名を
調べたと聞きたまげる爺かも
じじばばに聞かせてあげるとピアノ弾く
孫のリズムにばば様ノルかな
脱け殻と蝉の標本 箱に納めて
孫の名前にミスターを付けぬ
脱殻を楓の枝にとまらせて
孫と爺との会話は続きぬ
(追記) Are you OK? とのメールを入れてあったが、簡単な返信を見て安心した;
We are fine and no damage to the house and outside. But no electricity
since Sunday @6am at home, just gas. The store has power. Don't worry.
蝉の標本については触れてなかった。
届けば、孫からTV電話のおねだりがある筈だ、
「じじー、skype しようよ!」 と。
よかったですね
蝉の標本も早く届くといいですね
ご心配をおかけしましたが、無事の一報がありました。
Hurricane お見舞い、有り難うございました。
ニュースでニュージャージーの被害も耳にしたので
キャ○○ン君のことが頭に浮かんで、心配してました。
無事を祈ります
連絡がつきしだい、ブログでご報告くださいね