「虚庵居士のお遊び」

和歌・エッセー・フォート 心のときめきを

「定家のなみだか」

2008-06-26 23:02:10 | 和歌

 「定家葛・ていかかずら」の写真を編集ページに貼り付けたまま、あっという間に2週間が過ぎ去った。

 「うつろ庵」の近くで、雨の雫を湛えた定家葛の花に出会い、その風情からは定家の万感の思いが伝わってくるように思われた。その時の胸に浮かんだ思いは薄れたが、写真にとどめた姿はじっと堪えて待っている定家の姿だ。




             
            しろたえの花のしずくは雨ゆえに

            ひとはばからぬ定家のなみだか


            思ひをば絡める蔦にこめにしや

            焚きこむ衣の香りを抱きて


            今もなお君が思ひを偲びつつ

            しずくに隠すは泪なりけり






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