「虚庵居士のお遊び」

和歌・エッセー・フォート 心のときめきを

「公園の赤オキザリス」

2015-03-16 23:37:00 | 和歌

 近くの公園の片隅に、「赤オキザリス」の花が可憐に咲いていた。
樹の下やツツジの植え込み近くまで、子供達は足を踏み入れて遊んでいるが、片隅の「赤オキザリス」の花は踏まれずに、無疵で咲いていた。



 住宅街の中ほどのかなり広い公園だが、子供達は元気溌剌と飛び回り、或いは「かくれんぼ」などで思いもよらぬ処まで足を踏み入れるので、公園の片隅で、無疵の野草の花との出会いは信じられぬことだった。

 しかしながら目ざとい子供達ゆえ、「赤オキザリス」の花の存在には、以前から気付いていたに違いない。公園の片隅とは云え、そっと大切にして来たであろう子供達の気配りに思ひがおよび、痺れる思ひであった。


           子供らの姿を目で追い声聞けば

           じじも一緒に遊ぶ心地す


           公園の広場も植木の陰までも

           総てが子らの遊びの場なり 


           公園の片隅に咲くオキザリスの

           紅小花が無疵のままとは


           子供らの目敏い性を察するに

           紅小花を愛しむ心か


           片隅に紅に咲くオキザリスを 

           傷つけまいとの 子供ごころか 







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