「虚庵居士のお遊び」

和歌・エッセー・フォート 心のときめきを

「しきんつゆくさ」

2006-06-04 00:57:41 | 和歌

 散歩の途中で、可憐な花を見つけた。露草に何処となく似ているが、花の色も、葉の形も露草とは違うようだ。しかも蕾は、毛で覆われている。

 そのお宅の顔見知りのご夫人に花の名前を尋ねたら、「何やら難しい名前でしたが、年取って忘れてしまって・・・。確か、露草の一種だったと思います」とのご返事であった。





 帰宅して調べたら、トラデスカンティア・ブロスフェルディアナ(シキンツユクサ)と判明した。
こんな難しい名前は、年齢や記憶力の良し悪しに関係なく、まず覚えられる筈もない。多分、花屋で鉢植えを買い求めた際には、舌を咬みそうなこの長い名前が書かれていたに違いあるまい。





             組み石の狭き間に根を下ろし
  
             密やかに咲く小花ぞいとしき  



             花の名を思い出ださぬ言い訳に
  
             媼笑みつつ歳なればとて



             紫の髭の蕾を三つに割り 
 
             しきんつゆくさ忍び咲くかも    






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2 コメント

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和菓子のような (トクタン)
2006-06-05 13:52:52
舌を咬まないよう、ドデスカデン・ツユクサと覚えておきます。それにしても紫色のつぶつぶは、菓子皿に入れておけば、思わず手が伸びますね。
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小豆納豆   (虚庵)
2006-06-05 21:26:51
「和菓子のような」とは言いえて妙です。

虚庵居士も、どこかで見たようなとの思いがありましたが、

ヤット「小豆納豆」を思い出しました。
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