「虚庵居士のお遊び」

和歌・エッセー・フォート 心のときめきを

「歯ぎしりの日々」

2011-03-28 23:26:10 | 和歌

 3・11の東北関東大震災以来、「歯ぎしりの日々」が続いている。

 岩手県・宮城県・福島県にまたがる極めて広範囲の地域では、激甚地震もさることながら巨大津波のもたらした壊滅的な被災は、目を覆うばかりだ。町が丸ごと飲み込まれた地域では、行方不明の皆さんの正確な数すら未だ定かでない。

 津波の威力は、地震による建築物倒壊の比ではないことをまざまざと見せつけられた。

 万全の備えを怠らなかった福島第二原子力発電所も、この巨大津波の威力には勝てなかった。

 なだらかな海岸線が続く福島県の浜通りでは、入り江による津波の増幅効果などはあり得ないが、それでも津波の潮位は14メートルにも達したという。 この地域での歴史的な巨大津波は、1960年のチリ地震で3メートル強、1965年の台風28号で8メートル弱であった。 これの7割以上も上回る巨大な津波の来襲を、誰一人予測しえなかったのが現実だ。

 その結果、福島第二原子力発電所は全電源喪失という前代未聞の事故に遭遇し、原子炉のみならず使用済み燃料プールですら冷却水を失い、残留熱による蒸発で核燃料が露出する過酷事故を招き、核燃料の一部は高温により損傷したと思われる。破損燃料から漏れ出した放射性物質で汚染された水が、流出経路は特定できていないが、タービン建屋の地下室に溜まって、復旧作業を著しく阻害しているとの報道だ。

 安全で信頼性の高い原子力発電所の設計・建設と技術確立に、生涯を捧げて来た虚庵居士にとっては、
                            歯ぎしりが止まらない悔しい事態だ。

 毎日取り交わす数百通のメール交換で、昼夜のけじめもつかない日々であるが、
この間にパソコンが二台も作動不良になった。

 外も内も将に緊急事態であるが、この難関を乗り越えねば、多くの皆さんの人生は津波に踏みにじられることになる。 

 負けてなるものか!! 手を携え、共に立ち上がろう!!



          かんばせを伏せて咲くかな息をのむ

          津波の惨禍に思いをいたして


          悔しくも歯ぎしり止まらぬ事態かな

          福島原発事故の知らせは


          数あまた飛び交うメールに託せるは

          とく収まれと願う思いぞ







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