三浦半島の横須賀は海岸の埋め立て地に、かなり広大な市街や住宅街が造成されているが、あまり高くない山の手の周辺は、自然がたっぷり残されている。
虚庵居士の散歩は、山の手の幾つかのコースを選んで愉しんでいる。
そんな散歩道の自生木、「赤芽柏・アカメガシワ」が花を付けたので、在りのままの姿をご紹介する。
花が咲いたとはいえ、華やかさが全く無い花ゆえ、殆どの皆さんは目にもかけまい。チョット離れただけで、花の存在すら気付かぬ様な姿だ。虚庵居士は偶々近くを通りかかって気付き、カメラに収めたが、改めて見れば花としては類い稀な風姿ではないか。
帰宅して、念のため図鑑で調べたら、思わぬ利用法に目を瞠った。
『葉や茎・樹皮には薬効があり、強壮・鎮痛・利尿などに効くといわれている。カシワは柏の葉と同様、木の葉に食物を盛ったことに由来する』とあった。
改めて大きな葉に目をやれば、どことなく清潔感が漂う葉で、虚庵居士も野外の食事では、お握りや食物を盛るのに、使いたくなる様な大葉であった。
山あいの道を辿れば赤芽柏の
花に出会いぬ華は観えねど
改めて赤芽柏の花観れば
類い稀なる風姿なりけり
「何ゆえに斯くも稀なる花なるや」
赤芽柏に問ふぞ可笑しき
それなりに「むべなる事情」もあるならむ
赤芽柏の奇異なる花には
現代の人々見向きもせぬ木なれど
古人は親しも 赤芽柏に
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