盆栽仕立ての白梅を、露地に下ろして二年目になる。小さな梅の木が初花を付けた。
夕されば白く莟はほころびぬ
明日こそ観らめ梅が初花
昨日の夕暮には綻びかけていたので、今朝の雨が心配であったが、幸いに初花を濡らさずに、ご挨拶できた。寒空に咲く健気な梅の花を、あるがままに写し撮りたいと念じて、カメラを取り出して構えたが、虚庵氏の撮影技量では及ばぬ願いであった。清楚で凛と咲く白梅の、香りたつ姿は、掲載する写真ではなく、読者の頭の中に描き出して頂きたい。
カメラを構えた手がブレテ・・・。いやいやその様な聞き苦しいことは言うまい。白梅の気品に、虚庵居士が到底及ばぬということであろう。
雨降ると予報のあればぬばたまの
昨夜はいとどこころ乱れぬ
がわ妹の呼ぶ声ききており立てば
庵の庭に白梅ぞ咲く
いとけなき梅の木なれどたがわずに
花咲きにけり睦月晦日に
たまくしげ身を屈めてはいとけなき
一朶の梅の香りをばきく
キレイと言うより可愛いですね。
子供の頃妹が日本舞踊を習っていました。私は人前に出るのが苦手で習わず
妹の付き人でした(^_^;)
その時「湯島の白梅」と言う踊りを覚え家で一人こっそり踊っていたのを懐かしく思い出しました(*^_^*)
湯島天神の境内に咲く古木の白梅は、殊のほか早く咲くことで、その道の人達には名の知れた梅の花です。
「うつろ庵」の小さな梅ノ木は、まさに「可愛い」一輪です。
そのつど思うのだが、無茶庵とはそれほど違わないところなのに、そちらは季節が早いですね。
我が家にも10年ぐらい前に鉢植えから地植えにした白梅があり、かなり大きくなってしまったものの、毎年しとやかに白い花が咲いてくれる。
虚庵さんの便りで慌てて見てみたが、未だほんの小さな蕾が冷たい雨に濡れていました。
「うつろ庵」は鄙びた住まいですが、すみ人の花を待ち望む熱気で、白梅も思わずせかされたのでしょうか?
無茶庵様の横浜「山の手」と、横須賀の「海の手」気候は、かなりの差がありそうです。
転居後の片付けは、さぞ大変だったろうとお察しいたします。新居が梅林のそばと伺い、風情ある環境が羨ましいかぎりです。梅林の莟が、日一日とふくらむのが、楽しみですね。
莚しく野点の席にひとひらの
うめのはなびら舞ふを思ほゆ