「虚庵居士のお遊び」

和歌・エッセー・フォート 心のときめきを

「金糸梅」

2006-06-13 15:34:35 | 和歌

 金糸梅が雨にしとど濡れて、咲いていた。

 枝の下には、花びらがかなり散り敷いている。雨に叩かれたゆえか、花時を迎えて、既に日を経たのであろうか。或いは道行く人が触れて、散り敷いたか。

 雨の滴が溜まりやすいこの花は何れも首を傾けて、雨を凌ぐ術を弁えているようだ。自然の花達の防御本能には、驚くばかりである。

 花には気の毒だが、梅雨のころの花は、雨に濡れて滴を湛えた姿に風情があって、虚庵居士は好きだ。雨の中を傘を差して花を愛ずる男など、およそ様にはならないが・・・。

 金糸梅と花の色も、姿もよく似た 未央柳(びょうやなぎ)という花がある。
その花こそが「金糸」に相応しいと、虚庵居士には思われるのだが・・・。中々お眼にかかれないのが、残念である。






             風吹かば湛える滴も落ちなむに
  
             こうべを傾け耐える花かな
  


             花びらの先に湛える大粒の
  
             雫の光る金糸梅かも
  


             金糸梅のさ枝な垂れそ行く人の
  
             みあしに花の触れなば散らむに
    





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4 コメント

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心に沁みますね (適当X)
2006-06-13 22:59:56
 読んでいて、心に沁みる詩ですね。

 雨に打たれる花が堪える様が、なんともいえません。



 あ、ところで、またブログに一文こさえましたので、見てやってくださいませんか?

http://10767277.at.webry.info/200606/article_10.html
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適当X 様 (虚庵)
2006-06-14 00:59:32
ご案内を頂き、貴稿拝読しました。

虚庵居士の妄言(失礼の段、平にご容赦願います):これまでのトゲトゲシサを抑制した筆致が、読者に安心感を与えて、却って説得力があります。貴ブログにて、揶揄を込めて記述しておられましたが、このような主張こそ、「EEE会議」・「発言する会」に投稿され、或いはご出席になって意見開陳なさったら如何でしょうか。



なお、ご指摘トリウム炉につき、古川先生ご自身の連絡によれば、佐藤栄作賞「核拡散防止」(佐藤栄作記念国連大学協賛財団)応募論文が「最高賞」に選ばれ、月末受賞とか。お祝いのご連絡をされたら、いか程かお慶びと存じます。

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ビヨウヤナギの花 (ジャーニー)
2006-06-15 10:26:18
こんにちは!



金糸梅のお写真を見て、一瞬、ビヨウヤナギの花。。。と思ってしまいました。

以前住んでいました広大な団地地帯は、ビヨウヤナギが公園や住宅街など至る所に植えられていて、

糸のような繊細なしべを持った黄色い花が咲く頃は、あたりがひときわ明るくなっていたのを思い出しました。

ほんとうによく似ていますネ!

やさしい花、大好きです。

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金糸の蕊に・・・   (虚庵)
2006-06-15 16:53:32
ジャーニー様の仰るように、よく似ていますね。

虚庵居士は、未央柳の金糸の蕊に愛着があって探していましたが、

やっとめぐり逢えました。



明日をお楽しみに・・・。
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