「虚庵居士のお遊び」

和歌・エッセー・フォート 心のときめきを

「うつろ庵の河津桜」

2011-02-14 12:08:43 | 和歌

 「うつろ庵の河津桜」が、一輪だけ綻んだ。

 全体的には未だ莟は固いが、苞の中から四つ五つの莟がばらけて、間もなく咲きそうな莟の数は、かなり増えた。「うつろ庵」は住宅地の中の詫び住いであるが、東南の角地にあるので、皆さんに楽しんで頂けるように四つ角に面した場所に、「河津桜」を植えた。まだ十年足らずの若木ではあるが、例年2月初旬には花が咲いて、ご近所の皆さんが見上げて楽しんで下さる。

 「あら、もう咲きましたね!」 
と、今年も目ざとく見つけて、声を掛けて下さった。
街ゆく人々は、それぞれに気にかけて下さっているのであろう、たった一輪の開花でも見逃さなかったのには、こちらも愕きであった。暖かな日和が二・三日も続けばたちまち満開になって、皆さんに楽しんで貰えそうだ。

 住人の期待に応えて、河津桜は生垣を越えて成長するのは嬉しいことだが、枝を道路に張り出しているので、やがては程々のところで切り詰めることになるのだろうか。枝を矯めることなしに、花を咲かせてやりたいものだが・・・。






              一輪の河津さくらの綻びを

              目ざとく見つけて聲かけるとは


              人々はそれぞれ桜を見上げつつ

              歩むは花の綻び待つらし


              暖かな日和つづけば遠からず

              庵の河津さくら観にこよ







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