苦闘の続く中で、断崖絶壁のジャングルとトンビ君に慰められつつ詠んだ、
長歌と反歌の「続き・完結編」です。
「断崖絶壁のジャングルと空を舞うトンビ君」をスケッチしたが、所詮は素人の悲しさ、「断崖絶壁」の景色も「ジャングル」らしさも写し取れなかった。しかしながら、看護師さんにコピー用紙を頂戴し鉛筆でスケッチする間は、不思議にもお腹の痛みも感じられなかった。夢中になることで、痛みも気にならなかったということであろうか?
一ヶ月に亙る入院治療でお世話になった皆さんへの「ささやかなお礼」に、戯歌とスケッチをセットにして、看護師長さん経由で関係者の皆さんへコピーをお配り頂いた。ここに掲載するスケッチは、退院後に記憶を頼りに水彩で色を添えてみた。
翌日になって、看護師さんの一人がベッドの横に膝をつき、横たわった侭の虚庵居士の手を握りながらお礼の言葉を頂いた。「医療看護に当たる私たちにとって最も大切なのは、患者さんの苦しみや悩みを理解し、寄り添い、少しでもお力になりたいと念じて毎日を努めております。
「ジャングルとトンビ君のお歌を読ませて頂き、涙が止まりませんでした。お心の内側を赤裸々にお示しいただき、私たちにとって極めて大切な
ことを改めて訓えて頂きました。有難うございました・・・。」 看護師さんの純真な心に打たれて、虚庵居士の目もいつしか潤んでいた。