オール読み物という文藝春秋の文芸誌で「声のお仕事」という連作が始まります。
声優を主人公にした物語です。
初回は、ずっと目が出ずに困っている男性声優(預かり身分)の結城勇樹君が、はじめて番組レギュラーを掴むまで。
お察しの通り、この作品は、「銀河へキックオフ」がアニメ化された時に、声優さんやその周辺の関係者の方々とたくさん話する機会があり、それにインスパイアされたものです。本になる時のクレジットには書かせていただきますが、がっつり時間をかけてお話を聞かせていただいた方も複数います。それはもう、声優になるまでの個人史から演出論まで、ああだこうだと。まさにプロフェッショナルな仕事だよね! という部分にぼくは惹かれるので、これは保育士小説「みんな一緒にバギーに乗って」とか教員小説「ギャングエイジ」と同じ流れの中の作品なのです。
それはそれとして……。
アニメを描くので必ず作中作が出てくるのだけれど、番組レギュラーになるのは「センターライン」という野球マンガのアニメ化。どうやら、スラムダンク風味の「タッチ」みたいな雰囲気のようです。実は26話2クール分の構成を考えて、ひとりニマニマしています。
掲載誌はすでに、書店にあるようです。ぜひ手に取ってみてやって下さい。
挿画は丹地陽子さんで、このタイトル画の他にも、もう1カット別のページにありますぜ。
オール讀物 2013年 10月号 [雑誌] 価格:¥ 980(税込) 発売日:2013-09-21 |
そして、カワバタヒロトのお仕事小説系作品は、こんなかんじ。
温かい目で見守っていただければ幸甚なり、です。
みんな一緒にバギーに乗って (光文社文庫) 価格:¥ 620(税込) 発売日:2008-08-07 |
ギャングエイジ 価格:¥ 1,680(税込) 発売日:2011-07-28 |