視覚障害者サッカー(blind soccer)というのが、2000年くらいから日本でも行われるようになっていて、それが今では関東一円のリーグ戦が行われるまでになっている。
つい先日八王子の盲学校のグラウンドで行われた試合を見にいった。これがすごかった。
予備知識は結構あったけど、やはり、「百聞は一見」にしかずの部分と、「目を閉じれば、百見より深し」な部分があって、とにかく発見することしきり。
簡単にルール説明。
人数は5対5で、コートの広さはフットサルと同じ。両サイドには高さ1メートルちょいのフェンスが設置され、サイドへのボールのアウトを防ぐ。
選手は目と頭部の保護のためにアイパッチと、ヘッドギアを装着。キーパーのみ、弱視者か晴眼者。
使うボールは中に鈴が入っていて、転がると音が出る。
敵陣のゴールの後には「コーラー」と呼ばれる役割のスタッフがおり、味方にここがゴールだと声をだして教える。時には選手の現在地を声で説明して助ける(上の写真のゴール裏の女性)。
監督はハーフラインのところから声で指示を出してよい。
ディフェンスの選手はボールホルダーに奪取のために近づくさい、決められたかけ声をかける。関西のチームでは、「マイド!」とかやっているところがあるらしい。ちなみに、標準的には「ボイ」(スペイン語で、いくぞ、みたいな意味)。
あとは、普通にサッカー。
で、ぼくが見た試合は、なにかの事情でサイドフェンスが持ち込めず、サイドラインを割ると支援スタッフが、「壁です」と言って中に戻すようなことをやっていた。
試合は、攻守の切り替えが早くてすごく楽しかった。ボールの持ち方やドリブルの仕方にも、やはり体から出来るだけ離さないための独特のスキルがある。そのわりには、フットサル的な足裏キープと足裏ドリブルみたいなのはあまり使われていない。
アラブ系アフリカ人の選手がすごく切れがあり、日本代表にも入っているファンタジスタとともに魅了してくれるったらなかった。特有のフェイントとして、ボールを動かさないやつが有効みたい。動かさなければ、音が出ず、一瞬「消える」ことができる。なるほど。
ゴールが決まる時は、本当に美しい。ボール回しからマークをずらしたり、ピンポイントのスルーパスを通して、ファインゴール!というようなことが普通にある。
目が見えるサッカー以上のイメージシンクロ現象が起こっているわけで、ぞくっとする。
ぼくもハーフタイムに目を閉じてドリブルしたり、蹴ったりしてみた。これがまたおもしろい。もちろん、なにがなんだかわからないのだが、それ以上に、見えないものをイメージする意識になるから、違う世界が開ける(ような気がした)。
たぶん、ブラインドサッカーのキモは、イメージ能力だ。
個人としてのイメージ形成力。そして、チームとしてのイメージシンクロ力。
リーグ戦が終わった後で、支援スタッフとの親善試合があって、そこまで残れればぼくもアイパッチをして参加できたはずなのだけど、残念。すごく残念。やりてー、と思って帰ってきた。
今度ベトナムでアジアカップがある。それにむけて日本代表の強化練習が、片道三十分で行ける駅の近くで行われるので、是非見にいってみようと思ってる。
サッカーの本質なるものがあるとして、そのいったんを見せてくれる競技だと強く感じているがゆえ。
つい先日八王子の盲学校のグラウンドで行われた試合を見にいった。これがすごかった。
予備知識は結構あったけど、やはり、「百聞は一見」にしかずの部分と、「目を閉じれば、百見より深し」な部分があって、とにかく発見することしきり。
簡単にルール説明。
人数は5対5で、コートの広さはフットサルと同じ。両サイドには高さ1メートルちょいのフェンスが設置され、サイドへのボールのアウトを防ぐ。
選手は目と頭部の保護のためにアイパッチと、ヘッドギアを装着。キーパーのみ、弱視者か晴眼者。
使うボールは中に鈴が入っていて、転がると音が出る。
敵陣のゴールの後には「コーラー」と呼ばれる役割のスタッフがおり、味方にここがゴールだと声をだして教える。時には選手の現在地を声で説明して助ける(上の写真のゴール裏の女性)。
監督はハーフラインのところから声で指示を出してよい。
ディフェンスの選手はボールホルダーに奪取のために近づくさい、決められたかけ声をかける。関西のチームでは、「マイド!」とかやっているところがあるらしい。ちなみに、標準的には「ボイ」(スペイン語で、いくぞ、みたいな意味)。
あとは、普通にサッカー。
で、ぼくが見た試合は、なにかの事情でサイドフェンスが持ち込めず、サイドラインを割ると支援スタッフが、「壁です」と言って中に戻すようなことをやっていた。
試合は、攻守の切り替えが早くてすごく楽しかった。ボールの持ち方やドリブルの仕方にも、やはり体から出来るだけ離さないための独特のスキルがある。そのわりには、フットサル的な足裏キープと足裏ドリブルみたいなのはあまり使われていない。
アラブ系アフリカ人の選手がすごく切れがあり、日本代表にも入っているファンタジスタとともに魅了してくれるったらなかった。特有のフェイントとして、ボールを動かさないやつが有効みたい。動かさなければ、音が出ず、一瞬「消える」ことができる。なるほど。
ゴールが決まる時は、本当に美しい。ボール回しからマークをずらしたり、ピンポイントのスルーパスを通して、ファインゴール!というようなことが普通にある。
目が見えるサッカー以上のイメージシンクロ現象が起こっているわけで、ぞくっとする。
ぼくもハーフタイムに目を閉じてドリブルしたり、蹴ったりしてみた。これがまたおもしろい。もちろん、なにがなんだかわからないのだが、それ以上に、見えないものをイメージする意識になるから、違う世界が開ける(ような気がした)。
たぶん、ブラインドサッカーのキモは、イメージ能力だ。
個人としてのイメージ形成力。そして、チームとしてのイメージシンクロ力。
リーグ戦が終わった後で、支援スタッフとの親善試合があって、そこまで残れればぼくもアイパッチをして参加できたはずなのだけど、残念。すごく残念。やりてー、と思って帰ってきた。
今度ベトナムでアジアカップがある。それにむけて日本代表の強化練習が、片道三十分で行ける駅の近くで行われるので、是非見にいってみようと思ってる。
サッカーの本質なるものがあるとして、そのいったんを見せてくれる競技だと強く感じているがゆえ。
ちなみに、日本のブラインドサッカーは関西から始まっています。今も協会の本拠は神戸なんです。
http://www.b-soccer.jp/index.html
身近にも意外にチームがあるかもしれませんよ。
あったので観戦したことがありまして、、。
うちのばぁちゃんも目の見えない人だったんで、
なんかがんばってほしいです。
アジアカップ見に行けないけど、応援します。
日本代表。同じユニを着せてあげたいと思うけど、
これは間違った考えなんかなぁ、、。
ワールドカップのすぐ後にあった知的障害者の方の
もうひとつのワールドカップのことだったけど、
イングランドやオランダがA代表と同じユニを着て
たんで、あの時のことを思い出しましたです。
ちなみに、アジア選手権の観戦ツアー。
http://www.b-soccer.jp/news.html#n0507
>川端さん
八王子での観戦、ありがとうございました。
なかなか上出来な試合ができた日だったのではと、手前味噌ながら思っておりますが、初めて見られた方やサッカーに詳しい方の視点は「ふむふむ」と新鮮です。
私も目を閉じてボールを蹴ると、あの音が近づいてくる感じ(『からから』という音が自分に向かって音の線を描いているようなイメージ??)に魅力を感じ、このサッカーにすっかりはまっています。
是非、今後の試合や練習会もおいでください。お待ちしております。
>やまさん
まだ「やたがらす」を付けた日本代表のユニを着ることができません。あこがれです…皆さんに知っていただくことで、それに近づくことができるのかな?と思っています。これから、気にかけてやってください。
>オヤカタさん
私自身が視覚障害者ではないのでおこがましいのかもしれませんが、大なり小なり、頭の中で空間全体をイメージをしながらサッカー、そして生活しているようですよ。私たちが、「あの場所にいくには…」と地図を思い浮かべる感じですかね。(違うかも…?)
世界のブラインドサッカー協会(IBSA)の一番えらいひとが言うには、「サッカーのコート内をイメージする力が大切だ」とか。選手たちの大切な大切な課題だと思っています。
「サッカーのコート内をイメージする力が大切だ」とのこと。
これって、当たり前のことじゃないですか。Jリーガーがやってるサッカーでも、フル代表のサッカーでも、少年サッカーでも、どんなものであれ、これがまさに大事で、究極のテーマだと思うのです。
ブラインドサッカーのすごいところは、これがなければそもそも成立しないってこと。だと感じています。