小説「新・人間革命」
【「聖教新聞」 2014年 12月1日(月)より転載】
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【広宣譜12】
学生部長の浅田茂雄は、感無量の面持ちで叫んだ。
「ここで、山本先生に作詞作曲していただきました新学生部歌『広布に走れ』の歌詞を発表させていただきます。
一、 広き曠野に 我等は立てり
万里めざして 白馬も堂々
いざや往かなん 世紀の勇者
我と吾が友よ 広布に走れ
二、 旭日に燃え立つ 凛々しきひとみ
慈悲と哲理の 学徒の誉れ
ああ革新の 英知は光る
我と我が友よ 広布に走れ
三、 今ほとばしる 大河の中に
語り尽くさなん 銀波をあびて
歴史を創るは この船たしか
我と我が友よ 広布に走れ」 大拍手が沸騰し続けた。
さらに浅田は、伸一が、作詞の作業を進めるなかで学生部に示した、「全員が人材である」などの三指針を発表した。
私どもは、これからは、この『広布に走れ』と、先生が贈ってくださった指針を、深く胸に刻み、歌声も高らかに、悩める友に勇気と希望を与え、『広布曠野』の使命を、力の限り全うしていこうではありませんか!」
ここで、オーケストラ、合唱団とともに、全員で「広布に走れ」を大合唱した。“慈悲と哲理の学徒”たちは、広宣流布の万里をめざす誓いを、雄渾に歌い上げたのである。
続いて、副会長のあいさつ、歴代学生部長ら学生部草創の歴史を築いてきた功労者の表彰等が行われ、山本伸一のスピーチとなった。
彼は、“無名の庶民の団体”である創価学会のなかから、かくも多くの知勇兼備の英才が育ちつつあることが嬉しかった。
エリートの最大の要件は、社会の底辺に生きる人びとの心を知り、庶民の守りを最優先する信念と哲学をもつことである。
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