染織工房豆ブログ

染織工房「豆」の日々の記録

鹿マスクの制作

2014年12月22日 21時58分21秒 | 鹿革制品
「良い鹿の骨はいりました」

と、こう書くと、まあなんとも変なことですが、一本角の鹿の全身の骨を頂きました。それは今、山で白骨化している所です。
骨というとまあ、特に欲しい人がいなければ当然のように頭は皮ごとそのまんま残っているので、やっぱりね、やったほうがいいよねってマスクの制作することになるんですね。

上の画像は夏頃にやったマスクを洗って形をつけている所です。ついでにこれまでほったらかしにしていたものを片付けました。
これまでの反省をもとに、乾くまで型に付けておこうと思い立ちました。まだ今回のものは小さくて頭全体を覆う感じではないのですが、取りあえず冠りやすいものを作ろうと思います。 Máscara de Bambi

今はこんな感じ。駆除の鹿なので、耳がね~、、残念ですが、そういうものでも綺麗に全部使いますよって意思表示ですかね。






それで、ここからはちょっと今回行いました鞣しの画像なので、自己判断にておねがいします。








剥いた状態。大きめのリスに見えなくもない。




裏です。




今回は鼻もあります。それで、わかりにくいですが、あえて鼻の軟骨も骨から切って皮につけてあります。そうすることで、鞣してマスクにするときに形が残りやすいと思ったからです。それに合わせてギリギリまで赤身を残しています。鼻と唇ってほとんど筋肉なので、薄皮残してもうまくいかないので、ここまでやればなんとかいいかなって所まで、肉をそぎ落としました。

それから、触毛と言われる猫とかでヒゲと言われる長い毛がありますが、当然鹿とかにもあるわけです。そこを鞣すときに肉を削ぎ落とすと毛根が皮膚を突き抜けているんですね。感覚を捉えるためのものは特別なんだと解ります。と思いつつ、豚や猪は全部の毛が皮膚を突き抜けているんだけれど、全身が触毛なのだろうかと考えたりしています。

さてと、鼻のないマスク第3弾は近日できるでしょう。今回の鼻ありマスクはひと月くらいでしょうか。
ちなみに隣にある細い皮は足の皮。これはけん玉ケース作ろうかと思っていますよ。