染織工房豆ブログ

染織工房「豆」の日々の記録

国民文化祭 初日

2009年10月25日 05時49分05秒 | 芸術作品

最後の草を守る

コンクリートブロックの上で、やせ衰えた馬やキリン等草食動物が草を守っています。
動物たちは食料である植物を何から守るのか。なぜそうしなくてはならないか。

我々人類は多くの犠牲の上で、存在しています。その行動は地球環境に大きなダメージ、急激な変化をもたらし、多種多様な動植物に影響を与えます。
都市は崩壊し、破壊された環境を何年もかけて動植物が再生します。そこへ人々も集まり、都市が作られ、同じ事の繰り返しをしてきました。草木は枯れ、海は干上がり、最後に残った植物を未来へつなごうとする意志を動物たちは何に伝えようとしているのか。
全ての物はつながり、それぞれ関係を持っておりそれぞれが影響を与えている。それは意識の中でなくその存在自体の中にあります。だからこそ一つ一つの命には価値があり、多様化する事は生態系の密度を高め、それぞれ個々の価値を確立します。人類のみならず、個々人の行動が何らかの意味を持ち、価値のあるものにして行かなくてはなりません。

崩壊した都市の上に芽生えたものは、希望か絶望か。始まりか終わりなのか。
大きな力と責任を持つ人類は草食獣に何をしてやれるのか。何をするべきなのか。

遠藤和帆
2009年10月24日


以上のような内容で制作しています。
しかしながら、この文章は徹夜明けに書かれたものなので多少おかしなところがあります。でもコンセプトとして会場に貼られているので、恥を忍んでこのまま引用しました。

カバ君に出てもらっているのは好きだからですが、カバは皮膚の保湿のために、ピンク色の粘膜を流します。それを血の汗と勝手に解釈させてもらって、時々会ったりすると「血の汗を流すくらい頑張っているか」と自分が言われているような気がするんですな。
特に今回は出来る限りの事はしたつもりですが、どうでしょうかと諸先輩方に聞くときに、メッセージの一つとしてカバ君になぞらえて「このくらいで勘弁してください」と言っているわけです。

実はまだ完成していません。
作品にはドア等がたくさんあるのですが、その中に全てではないにしろ住民がいるはずなので、それを入れなくてはなりません。
午前中に来たお客さんに
「ドアを全部開けたけど何も無かった」と言われました。
ああ、ごめんなさい、これから随時入れて行く予定です。カバ君も入ります。よろしくお願いします。

まだ写真も撮っていません。
午後から雨でした。これは雨男のせいか、恵みの雨か。
紅葉もそろそろ始まって、とてもいい季節となって来ています。せっかく山奥まで来ているんだから、色々見てもらいたいと思いますので、お天気はよくなってくださいな。