染織工房豆ブログ

染織工房「豆」の日々の記録

夏の自由研究

2009年08月28日 05時42分01秒 | 子供
先週 nagata家が自由研究の為にきました。
僕は小学校の頃から、夏の楽しみは自由研究だったので、こだわりがあります。
成人学級の生徒さんには、お孫さんもいる方がいて、僕のところで、藍染めなんかをしようかと言っていましたが、「それでは僕が許しませんよ」と釘を刺しました。

一日で終わるものが研究と言えますか?
自分で、調べ、体験して、まとめる。出来ない事は親でも何でも総動員してやってしまえばいいのですが、主体は子供本人です。
親にただつれられてきた子供ほど、やる気の無いものはありません。そんな子に教える身にもなれってんだ。

うちに来るととにかく大変です。
まあ、先日は繭から糸を取る事を主体とした内容で押さえましたが、いわゆる副蚕糸で、日本ではあまり使われない糸の制作方法だったりします。
ここに、玉糸から、紬、真綿、片糸(かたいと)、双糸(もろいと)、太さの世界基準単位のデニール、日本では21中とか、100片とか言いますが、基本デニール換算です。なぜここだけ日本独自の単位が残っていないのか不思議なんですが、おそらく元々なかったんじゃないかとも思います。その話はまたそのうちするとして、ちゃんとしようとしたら、一日じゃ終わりません。
あれもこれもと言うので、一日じゃ終われない内容の事をやれと言うのでとにかく大変です。多分ね。
個人的にはこれくらいやってよ、研究なんだから。と言う感じです。

だからこそやる気にならないととてもじゃないけどやりきれません。

ほかにも、休みの期間で染織なんかはいい研究材料です。身近なあらゆる素材は染織可能なので、何でもサンプルにしてしまえばいいのだから。
これを都会でやると、木々や草花ではなく、洋からしや練りわさび、色紙なんかを持って来る子供もいるから日本は自然から離れ、人工物の中で生かされているんだなあと切なくなります。身近に草花がないんですな。
染織なんかは何でもいつでも出来るのだから、毎日日記を付けるようにやればいいのです。その日で終わらそうなんてそれは怠け者です。

nagata家の子はよく出来た子なので、自分でも楽しんでおりました。
「ママの研究じゃないよ~」と言って張り切っていましたから、何も問題はありません。ただちょっと虫嫌いなので、繭の中のさなぎが触れませんでした。僕は食べた事あるけど、、、と少しその辺が虫好きとしては悲しかったです。女の子だから仕様がありませんけど。

もうすぐあう予定もあるので、事後報告をしてもらうつもりですが、富士宮市ではクラスから一人よかった自由研究を表彰して、展示しています。これに選ばれるといいなあと思います。

ちなみに、こんな話を相方にすると、「そうだと思うよ」とつれない返事。
「でも自由研究の材料はそろっているとけど、あなたの教え方だと着いていけないと思うよ」
色々ありすぎるのも問題らしい。