(二輪草の群生 赤塚公園大門地区)
膝折ればわれも優しや二輪草 草間時彦
この世こそ影に日向に二輪草 ころころ
久しぶりの句会の前に連衆を二輪草の群生地にご案内
する。私の自宅からなら歩いて20分もかからないほどの
距離にある
約300mくらいの森の裾の斜面いっぱいに今が見頃に群生
して、すべて自生であり、保護柵で仕切られてはいるが、
足元にまで届くほど何万株という数。
この小さな白い花の群生は一種異様な空間に感じられる。
もし通説通り天界があるなら、そこは光に満ちて
様々な彩りの花が常世咲いているという・・・
白色の花の群生は、人の心を落ち着かせ、癒す効果もある
反面、不安という感がするのは私だけだろうか?
圧倒的な自然に対した時、その人の心がきっと反映されて
いるのだろうと思う。
この心の揺らぎこそ感動ならば俳句にしなければ・・・
俳句を学ぶ過程で一番難かしいものに、植物そのものを
詠むことがある。人事は詠み手それぞれに生き様がある
ので数は詠むことが出来るが、それはそこが難しい。
春はその勉強にふさわしい時期、大いに植物から感動を
もらう時期でも有る。