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チレボンバティック工房日記

インドネシア・ジャワ島、チレボン市にある手描きバティック工房から。

秋の企画展at千駄木

2007-10-04 09:45:00 | バティック


日本はすっかり秋の様相ですね。秋の味覚・・・うらやましいのう。チレボンはこう暑くては食欲も落ちます。食べたいのはパダン料理くらい。あの辛さは暑さにあいますね。

さて、そんな秋の東京で企画展が開かれます。場所は千駄木、散策には良さそうです。10月8日は友人のジャワ舞踊の踊り手・小島夕季さんが上野の水上音楽堂で公演をするのでそちらも合わせてどうぞ。

スタジオ・パチェ バティック展」 10月6日(土)~14日(日)                  
 *谷中芸工展参加企画

ジャワ更紗と呼ばれる上質な手描きバティックの伝統が
息づくインドネシア。なかでも華やかさと多様性を特徴とする
ジャワ北岸系の一大産地、チレボンでは、
いまだ数多くのバティック工房が製作を続けています。
そのチレボンに工房を構えるバティック作家、
賀集由美子さんの「スタジオ・パチェ」から、
愛らしい小物たちが届きました。小さいけれども、
どれもが逸品と呼ぶにふさわしい、
丁寧で繊細な手描きバティックが施されています。
年に一回の谷中芸工展への参加企画として、
より多くの方に、その素晴らしい世界に触れて
いただける機会となることを願っております。

http://www17.ocn.ne.jp/~alasan

住所●〒113-0022 東京都文京区千駄木3-39-7

   TEL/FAX●03-3821-2675

    営業時間●12:00~20:00    定休日●火曜日

   E-mail● alas-alasan@theia.ocn.ne.jp
 

東京メトロ千代田線「千駄木」駅、道灌山方面出口より徒歩3分
JR山手線「日暮里」駅、北口より徒歩10分 

http://www17.ocn.ne.jp/~alasan/access/access.htm







披露宴

2007-09-03 02:12:46 | バティック


日曜日の夕方。トレース担当のチュール(Cur。本名Curati)の披露宴に出かけてきました。ダンナさんは先日男の子を出産したイセン担当のヤナちゃんのお兄さん、お仕事は家具職人でなかなかのハンサム。しかし、なにやら変わった衣装ですね。花嫁さんの頭の飾り、一見、角のような?スンダでもない、ジャワでもない、チレボンは折衷様式というか婚礼衣装もいろいろで面白いです。

職人さんの披露宴はなにやら同窓会のよう。結婚して一線から退いている職人さんたちもダンナさんや子供を連れてお祝いに来ています。皆さん、元気な様子で良かった。チュールちゃん引退後を考えると頭がイタイのが本音ですが、がんばって代わりを育てる/探すほかありませんね。

ともあれ、チュールちゃんとブラウン君(←通称のようです)、末永くお幸せに。






石榴と孔雀文様のカイン

2007-08-30 00:17:13 | バティック


今日も強い風が吹いています。気候的には「涼しい」のに、PanasDalam(暑気がこもるという感じ? これって、日本語では説明しづらい症状ですね)になるのは何故? 冷凍庫の中に「菊花茶」があるのを発見したので、せっせと飲んでいます。

さて、先日の蝋がガビガビに割れたカインパンジャン、仕上がりました。うーん、まあまあの出来かな。ごく一部、やはりヒビがはいっていましたが、手作業なので仕方ありません。緑ベースの寒色系でまず染めて、蝋落し。挿し色は黄色~赤の暖色系にしました。Tumpal部分の配色などはなかなかバランスよく仕上がっていますね。

現在、サロンがもう1枚、進行中で、これも蝋がガビガビ状態です。明日、大規模修復作戦をしてから染めようと思います。


Metoの練習その3

2007-08-22 18:59:41 | バティック


チュールちゃん、明日からお休みに突入します。結婚式は9月2日。明日から招待状を配るんだそう。今日もカインパンジャンの下絵を仕上げるほかにMETO職人養成の指導もしました。

生徒さんの練習したものをチェックしてみたら、爆笑・変な日本語を発見しました。本来は「BALI の しお」なのですが、なにがどうなったのか「BALI の ししお」になってました。日本の文字は彼女達にとってただの記号なので仕方ありませんね。ひらがなはとくに難しいようです。時々、こういうのがプロセスかいくぐって染め上がることもあります。

イセンのおじょうさんたちのMetoの特訓は続きます。先生お休みでも、がんばろう!




Metoの練習その2

2007-08-21 21:52:44 | バティック


Meto担当のチュールちゃん、もうすぐ結婚式の準備のため休暇に入ります。教え子二人はイセンの合間に少しずつ練習をしているところ。今日は鉛筆を使ってトレースをするトレーニング。形を良く見て絵に慣れさせるという目的もあります。

下絵を与えられたら、自分で布(プリミシマ)を裁断し、アイロンかけをして、トレース台で作業します。写真はヤニちゃん、奮闘中。

バティックの師匠、カトゥラ氏によると、レンレガン(下絵)の蝋が影響するのがいやで、鉛筆でのトレースのほうがきれいに出来るとのこと。たしかにソロアン(線描き)のものなどはダブらないのできれいにあがりますね。







常設コーナーオープン

2007-08-17 08:31:45 | バティック


今日はインドネシアの独立記念日で工房はお休みです。

さて、本日、東京・JR山手線・駒込駅にほど近い「工藝舎ぎゃらりー」内に常設コーナーがオープンします。夏の展示会でお世話になっている陶器がメインのギャラリーです。ご好評をいただいている定番の小物から、季節の企画アイテムまで、いろいろ面白いものを展開していきたいと思います。

詳しくはこちらをどうぞ。

http://batik-kamon.com/whatnew.html






ジャワ猫

2007-08-16 00:46:08 | バティック


館林で40度!?暑さの厳しいことでは有名なチレボンでもさすがに想像がつきません。陽炎とか見えちゃうのかしら?日本の皆様、お体ご自愛ください。

さて、今週は金曜日が17-an(tujuhbelasan、独立記念日)でお休みになるし、なんだかホケホケしております。長い間放置しておいた猫シリーズに着手しました・・・というと偉そうですが、これはペンギンに耳とひげを付けただけでは???という声も。

猫部分の下絵をサインペンで描いて、下絵作成担当のおじさんに唐草で埋めてもらいます。「この空白を埋めよ!」って、テストのよう。写真はブックカバー。擬人化するには足やしっぽの処理が面倒と、カインを巻いてしまいました。ジャワのおじさん猫です。さて、ペンギン勢力を駆逐出来るか???



リベンジっ!

2007-08-08 00:54:50 | バティック


すごい風です。乾季特有の気候ですねぇ。強風の中今日は久しぶりにMoelSeaFoodに行ってきました。実は先週、プカロガンに行った際、途中の町であまりおいしいとは言えない「蟹」を食べてしまったのが、ずっと引っかかっていて・・・・・。身がスカスカだし、割り方もヘタですごーく食べにくい。プカロガン手前のComalという町のことです。

Moel(ムル)は魚、海老、蟹などをジャカルタのレストランに卸しているチレボン老舗の屋台。食材が新鮮なことではお墨付きです。本日はKepitingSoka(ソフトシェル)のから揚げ、イカフライ、蟹のオイスターソース炒め、茹で海老、カンクン炒めでした。5人で約15万ルピア(2000円くらい)、堪能しました。ちょっとしたリベンジですな、あー、すっきりした。






Metoのお勉強

2007-08-07 00:26:34 | バティック


今日もさすらいのベチャ屋が染めにきています。さすらっているうちに手順を忘れてしまっているらしく、周りはフォローが大変。まあ、そのうち思い出すでしょう。

Meto(トレース)担当のチュールちゃんが来月お嫁に行くので、今更ながら、Meto職人養成を始めました。白羽の矢が立ったのはイセンのヤニちゃんとシスカちゃん。とりあえず練習開始です。Metoに使う蝋には色を濃くするためにコールタールが少量混ぜられているなど、イセンの蝋とはちょっと違います。しかしなんといっても異なるのは腕の位置。イセンは腕をわき腹にピタッと固定して手先だけを動かしますが、Metoは腕を浮かした状態で描きます。

写真はお勉強初日。中央がチュール先生。後姿がシスカ、こちらを向いているのがヤニです(災難を背負い込んだような顔してますね)。初日の線はまだガビガビ。描いては、布を煮て蝋を落とす、そしてまた描く、という繰り返しです。上手になるかな?




さすらいのベチャ屋

2007-08-05 00:02:02 | バティック


土曜日は工房のお給料日。巷もBulan Muda(官公庁や企業は給料が出たばかり)なので、夜の街は大賑わいでした。

さて、今日は、「さすらいのベチャ屋」ことピチス君が久しぶりに登場。元々彼はホテルの従業員兼染め職人だったのですが、何故かいきなり行方をくらまし、ベチャ屋になってしまいました。時々、気が向くとフラッと染めにきます(フーテンの寅さんか?)。ベチャで体を酷使しているせいか、とってもスリムになってしまいました。今日は染め+蝋落しもあったので、ピチス君登場で大助かり。また、来てね~!というところです。

写真左は「テンボック職人過剰対策」の背景はすべてAbanganという試み。ペンギン職人のみにイセンを施し、背景の花は葉はすべて白く抜きます。この輪郭線「Wit」作りがすごく大変。普通はイセンの文様を施してある外側を伏せるだけなのですが(写真右側)、これは両方を伏せないといけません。こんな感じでカインパンジャンも計画中。泣くかな、テンボック職人?