子どもの健康

子どもたちの健やかな成長を願って、子どもに関する小児科医の雑記

新型インフルエンザ

2009-11-23 19:18:37 | 雑記
ここ1週間、小学生を中心にインフルエンザの流行が続いています。

症状としては今までのインフルエンザとほぼ同等と思われますが、何が違うかというと患者数が多いということです。

数が多いということは、重症化の頻度が変わらなくても、重症のなる方の数は多くなると言う事です。

ここで問題になるのが、重症患者さんの診療を担当する病院の対応能力や休日夜間診療も患者さんが集中して処理能力の限界を越えてしまい機能麻痺状態に陥ってしまう可能性がある事です。

そのようなことにならないためには、医療機関を利用するみなさんの協力がなくてはなりません。
熱がでたからといって、それだけですぐに具合が悪くなる訳ではありません。
慌てて受診をしても、結局インフルエンザかどうかもはっきりしないで様子をみてまた受診することにもなりかねません。
お子さんの具合をよく見てあげて、状態が落ち着いているようなら、多くの場合1晩~1日様子をみてから受診すれば問題はありません。

そのかわり、何か重症化を疑わせるような症状があったりなど様子を見ずにすぐ病院に罹らなければならない時もあります。

「厚生労働省の新型インフルエンザ対策関連情報」「こどもの救急」などの情報が役に立つかと思います。

最終的には、保護者の方が判断できなければ、受診して診療を受けていただくのがよいとは思いますが、ただ単に熱がでてインフルエンザが心配というだけでの休日夜間の受診は考えてもらいたいと思います。

今回の新型インフルエンザ流行は、本当にすぐに医療が必要な子どもたちの診療が妨げられないように、夜間休日などの受診に関して、みなさんのご理解と協力が必要な状況になってきています。