子どもの健康

子どもたちの健やかな成長を願って、子どもに関する小児科医の雑記

花粉症

2015-03-04 18:34:17 | 雑記
インフルエンザA型の流行はほぼ終息し、今の所B型の流行の気配もありません。
感染症では、溶連菌感染症が多くなっています。

感染症以外では、花粉症症状での受診が増えてきました。
昨年は飛散量が少なかったため症状が軽かった印象ですが、今シーズンは比較的飛散量も多いのでこれから飛散もピークを迎えますので注意が必要です。

今更ですが、花粉症は花粉が原因(アレルゲン)のアレルギー性鼻炎・結膜炎のことで、
花粉症の特別な薬があるわけではなく、抗アレルギー薬などアレルギー性鼻炎・結膜炎の薬で対症的に治療します。

以前にも書きましたが、抗アレルギー薬とは別に昨年10月にスギ花粉症に対する舌下免疫療法の薬が保険適応となっています。ただしこれは今出ている症状を急に治す治療ではなく、花粉飛散シーズン以前から治療を開始し数年に渡って継続することで根本的な体質から改善をする治療で、シーズン以外の時期も症状に関わらず根気よく毎日最低でも3年間(可能ならさらに長期)継続が必要です。
効果は100%ではありませんが、効果がでれば花粉症から解放されます(効果があっても治療中断後再発の可能性もあります)。
毎年強い症状に悩ませれている方が治療を考えてみてもよいのではないかと思いますが、発売後1年間(今年の10月まで)短期処方(14日分)しかできませんので、現実的にはそれ以降の治療開始がよいのではないかと思います。