子どもの健康

子どもたちの健やかな成長を願って、子どもに関する小児科医の雑記

流行状況

2014-03-19 18:17:45 | 雑記
松戸管内の麻しんの発生は、前回(2週間前)以降成人1例が増えて計17例となりましたが、先週1週間は報告がありませんでした。
このまま終息することを願います。

インフルエンザは、だらだらと発生が続いていますが減少傾向です。

溶連菌がまた少し増えてきた印象があります。

その他、聞き慣れないと思いますが「hMPV=ヒトメタニューモウイルス」による感染症が潜在的に増えてきている印象です。
3~5月が流行期で、高熱(4~5日)と咳嗽が主症状で、気管支炎や肺炎の原因になる感染症です。インフルエンザやRSウイルスに類似した症状で、1~3歳が好発年齢ですが、成人を含めどの年齢でもかかる可能性があります。
このウイルスに対する薬はありませんので、症状に対する投薬などの対応のみで、ゆっくり休養して自然に治癒するのを待つ必要があります。
軽い症状であれば、通常の風邪として扱われますが、インフルエンザやRSウイルスと同様に迅速検査で確認することが出来ます。
保険適応に制限があるため(*参照)、当院では熱の経過が長いなどでこの感染症が疑われる場合にのみ検査をしていますが、インフルエンザではなく熱が長引き咳のひどいなどの場合に陽性の患者さんが増えています。

*検査でこの感染症と判ることで、不必要なレントゲン検査や抗生剤の使用を避けることができると考えていますが、保険適応にはレントゲン検査実施が必要なので当院では保険請求していません(当院の費用負担で実施)。