何か分かりますか?
墨です。まだ柔らかいうちに、手で握ったそのままの形で固まったのです。
こういう墨を握り墨といいます。
普通の墨は木の型に入れて形を作っています。
これは学生時代に作ったもので、もう30年も経ちました。
もちろん、墨屋さんが墨作りのほとんどの行程をやってくれていて、
形を作る段階だけで、作ったなどとは言えたものではありません。
しかし、とても愛着がわいて、使わずにしまって置いたものです。
ふとしたことで思い出して、探し出しました。
そろそろ、墨として働き盛りの年頃になってきましたので、
使ってみようかと思います。
(墨は、その原材料の一つである膠(ニカワ)の具合で、使いやすい年代があります。作られてすぐは手にべたつきます。製造されてから30年から60年が働き盛り、つまり、発色やのびがその本来の力を発揮するといわれています。また、その後は枯れたいい味になっていくと。そして、100年くらい経つと膠が力を失ってぼろぼろになってしまうということです。)
そうか、そろそろ使い時ですか。
さて、使ってみようかな。
いつだったのか?
昭和50年か、51年だと思う。
だれか教えて!
どんな色が出るだろうねー。