苦節十年。やっとカリンの実がなりました。
盆栽として十年前に購入した30センチ足らずの花梨です。
家を建てたのを機に、地におろしました。
どんどん大きくなって3メートルを越えてしまいました。
その間、花もあまり咲かず、葉ばかり茂って剪定に苦労していましたが、
昨年の冬、思いきって強い剪定。
それが、よかったのか、この春はピンクの花が沢山つき、そして、ついに実がとまりました。
合わせて10個程。でも、9月には4個になっていて、それも、あの台風で2個が落下。
ついに2個となりましたが、この2個が強くて、大きく立派に成長し、黄色に色が変わりましたので、
11月2日に収穫。2日程置くと表面から蜜のようなものが出てきて、香りも強くなりますので、
ホワイトリカーと氷砂糖で漬け込みました。
ここ数年、食のことを考えることが多く、なるべく安全なものを口にしようと日々努力をしています。
現在の巷に溢れる食べ物の中で、添加物や農薬に汚染されてないものを探すのは大変です。
一見、大丈夫なように見えても、危険なものがいっぱいです。
たとえば、遺伝子組み換え食品、大豆やトウモロコシ等で表示があります。
「遺伝子組み換えでない」と、書いてあります。
ところが、この表示、一次的なものには表示しなければなりませんが、
それを原料として作ったものには、表示しなくともいいのです。
コーンスターチのかなりのものは遺伝子組み換えトウモロコシを使っているそうです。
怖いでしょ。こんな風に知らないうちに紛れ込んでいます。
スーパー等で買い物する時は、裏の表記を確かめながら判断しますが、
この前「からしめんたい」をチェックしていたら、
あるスーパーでは、買えませんでした。食品添加物まみれなのです。
オーバーに 無着色!等と書いてあっても、アミノ酸等で味を付け、保存料、安定剤、…。
無着色ではないものは、着色料として赤色102、とか黄色○○号とか、
今時まだこんなにも、と思うようなものばかりです。
今、子供達が何を食べているのか。
子供達の非行や異常な行動は、政治や法律のせいではなく、食文化にこそ元凶があると思っています。
今日のテーマはちょっと違うので、このことはまた別の機会ということで、話を戻します。
結局、我が家の食べ物はグリーンコープを主にして、野菜は有機無農薬の農家のものを、
魚と果物は地元のものとなります。
そして、自分で作れるものは出来るだけ作ってしまおうとチャレンジしているのです。
酒類も例外ではありません。本当は、酒も作り方は知っていますので、作ろうと思えば、作れますが、
法的に許されていませんので、仕方がなく、
日本酒ならば純米酒、ビールならヱビス、焼酎は乙類、ウィスキーはシングルモルト、という具合になります。
だから、果実酒を作ること、とてもあたりまえのことなのですが、
自分の庭で自分で育てた果物で、というのが格別なのであります。
仕込んでから2週間になりますが、ほんのり黄色に色づいてきました。
ふたつ 残ってよかった。ですね。
ひとつがけっこう大きな実ですよね。
あの日、手作りの印刀と
庭の机に いましたよね。
香りたつ写真でした。
刀の曲線と 実の色と形と
あの庭の光が印象的だったので
頭の中に映像として残っています。
猛犬印のかりん酒、
時間を重ねて熟成しますよう・・・。
まだ青かったのですが、捨てることが出来なくてテーブルの上で香りを楽しんでいました。結構色がつきましたが、痛んでしまいました。今回漬けたのは、最後まで樹に着いていた2つです。ちょうどソフトボールくらいの大きさ。立派でした。
喉や気管支の薬のつもりです。いいのが出来ればいいのですが。
「暮らしの中」という言葉をあえて使っています。
実はここがとても大切なことだと思います。
展覧会向けの書もいいのですが、日常の暮らしの中で考えていることを発信できたらいいな、というコンセプトです。その辺を理解してくれて、うれしいです。
諏訪の町中がカリンの並木ですからね。さぞ、いい香が漂っていることでしょう。一つ頂いて、漬けてみては?
今なら来年の春、飲めます。