小部屋日記

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中国の植物学者の娘たち

2008-12-09 | ア行の映画

Les Filles du Botaniste(2005/カナダ・フランス)【WOWOW】
監督:ダイ・シージエ
出演:ミレーヌ・ジャンパノワ/リー・シャオラン/リン・トンフー/ワン・ウェイトン/グエン・ニュー・クイン

愛の囁きが、 ふたりの楽園に こだまする

ななさんの記事ブログはコチラ)でこの映画を知り、タイミングよくWOWOWで放送されたので観てみました♪
「小さな中国のお針子」(私は未見)のダイ・シージエ監督が、中国ではタブーとされる“同性愛”をテーマに挑んだ意欲作。
エキゾチックな映像にひきこまれました。

story
厳格な植物学者の父親とアン(リー・シャオラン)が暮らす植物園に、実習生としてやってきたミン(ミレーヌ・ジャンパノイ)。両親を亡くし孤児院で育ったミンと、母を亡くして以来、父親と2人きりで生きてきたアンは姉妹のように心を寄せ合う。やがて2人の関係は許されない愛へと高まってゆくが、そんなある日アンの兄が現れる。



同性愛ものというと「ブロークバック・マウンテン」と比較してしまいますが、似てるのはお互いが孤独な者同士であること、自然の中(BBMは山、こちらは植物園)で出会ったことでしょうか。


幼い頃両親を亡くし孤児院で育った混血の女性ミン、厳格な植物学者の父親に育てられたアン。
この映画にでてくる男性は暴君そのもの。娘をメイドのように扱う父親、乱暴な軍人の兄。人里離れた場所でミンとアンが二人だけの世界にはまっていくのもわかる。


とにかく美しい映像はため息もの。
中国南部の湖畔、田舎の色鮮やかな風習、緑にあふれた植物園での情景・・
同性愛映画ということで中国では撮影許可が降りず、風景が似ているベトナムで撮影したそうな。
そのせいか湿気がただよい、モワッとする空気も感じ取れて
昔みた「愛人 /ラマン」を思い出してしまった。

つま先立ちで植物を練るアンの足首、ハーブが焚かれた温室で半裸で寝そべる姿はゾクッときます。キャストではリー・シャオランはスタイルがよく、混血役のミレーヌ・ジャンパノワは灰色の目が印象的。キレイな女優さんたちでした。
禁断の仲にしては、苦しさはあまり感じなかったな。
でも一緒に暮らせるように願掛けしたり、みつめあうその姿は永遠のふたりでありたいと思っていたはず。。
ラストのミンの遺書は悲痛でした・・・

映像だけでも必見ではないでしょうか

★★★★(5段階☆は0.5)

「中国の植物学者の娘たち」公式サイト

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