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天才

2014-02-12 08:17:14 | Weblog
「頭のいい子がいるもんだねえ」。テレビを見ていた母親が言った。天才少年が現れたという。言いたいのは「それに引き換えおまえは」「宿題しろ」である。

年が近いとはいえ「天才」と比べられても子どもは困る。将棋の谷川浩司九段は同じ世代の平凡な人間にとっては、比べられてちょっと「迷惑」な存在でもあった。1976年、14歳でプロ。

中学生棋士は当時二人目だった。83年、21歳の最年少で名人になった谷川さんは「天才と呼ばれると、それまでの努力がかわいそうだ」と嫌がるが、やはり天才と呼ぶしかない。

その谷川さんがトップ棋士が10人の順位戦A級から陥落した。イチローが成績不振で解雇されるようなものだろう。大山康晴永世名人に次ぐ32期の連続在籍の方をほめるべきだが、どうも寂しい。

引退はしないそうだが、集中力、記憶力、創造力、体力を総動員する棋士の年齢的なピークは40歳前後という。しかも、来期挑むB級1組には「鬼の棲家(すみか)」の異名がある。

かってのタイトルホルダーがひしめくからで50歳を超えた天才はどんな戦いを見せるか。将棋用語で「暴れる」とは困難の中でも攻め続けることをいう。暴れてほしい。もがいてほしい。

「50歳を過ぎているのにえらいねえ。それに引き換え・・・」。そんな言葉を家人から聞きたい。今度は喜んで悔しがるだろう。

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