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雨ニモマケズ

2010-09-24 06:20:36 | Weblog
コンビニに入ると、おでんについ目が行く。日ごとに恋しさが募る時節になった。お盆が過ぎから並んでいたはずで、猛烈な残暑が続いても「意外にうれました」と店員は言う。

アツアツを食べてたっぷり汗を出すという流儀だろう。随分と威勢のいい人が増えた。酷暑の後はゲリラ豪雨「雨ニモマケズ/風ニモマケズ」と、引き続き元気を出さねばならない。

雪にも夏の暑さにも負けぬ、と頑張るのが、詩人・宮沢賢治の心意気である。一日に玄米四合とみそと少しの野菜を食べ、と詩は続く。これは出来ない相談。

こんな無理難題に近い願いが結構あるのだが、「雨ニモマケズ」は大勢の人に愛唱される不思議な詩である。南に死にそうな人がいたら、行ってこわがらなくてもいい、と言おう。

そんな一節もある。せめて慰めの言葉を掛け、孤独な死を迎えさせてはならない。詩人はそう歌う。これは無理難題ではあるまい。悲しいかな、そんな思い込みを裏切る不条理な出来事が、際限のないほど明るみに出てきた。


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