デジカメぶらりぶらり

デジカメのほやほやの写真をご覧下さい。

橋の下

2013-12-12 08:47:45 | Weblog
昔の親は、子どもに対し、ずいぶんひどい言い方をしたものだ。「お前は実は橋の下で拾われた子だ」。女の子はともかく、男の子は悪さをした時に、親からこんなことよく言われたものである。

事実ではないから、言える親の軽口なのだろうが、言われた方はそれなりに心配になる。自分はこの家の子どもではないのかもしれない・・・。なぜ親が「橋の下で拾ってきた」と言うのか。

由来ははっきりしない。生後間もない子を道や橋の下に捨てるふりをする由来の「子捨て」という儀式と関係があるという説もある。いったん捨てて、拾われることによって、丈夫で健康に育つという親の願いが込められているという。

心底驚き、お気の毒にと思った。60年前、病院で出生直後に別の新生児と取り違えられた男性(60)の話である。本来、育つはずだったが、誤って引き取られた先の家庭はそうとはいえず、苦しい生活を送ることになったという。

60年前といえば1953(昭和28)年生まれ。生活保護を受けて母親に女手ひとつで育てられたそうだが、ダッコちゃんやフラフープは買ってもらえただろうか、長嶋選手を見に後楽園球場に連れて行ってもらえただろうか。

男性の60年を考えてしまう。もちろん、橋の下で拾われた人ではないが、丈夫で健康に暮らしてほしいと願うばかりである。

最新の画像もっと見る

コメントを投稿