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競争

2013-12-14 10:49:43 | Weblog
学校でこんな実験をしたとする。同じ問題を二つの班に与えて、違う指示を出す。一方には「班で話し合ってもいいですが、班ではなく個人の成績を見ます。
班の中で順番も決めます。他の子より良い点を取るように」と言う。

他方には「よく話しあい協力し、班として少しでも良い成果を出すようにしなさい。班の点数が一人一人の点数になります。

さて、どちらの班の得点が良くなるか。競争が働く前者のように思えるが、逆だそうだ。競争と協力をめぐっては多様な研究がなされてきたが、競争は強力ほど成果を生まず、かえって悪影響が出るとの結果が数多く得られているという(コーン著『競争社会をこえて』)考えてみれば、他者の敗北なしに自らの喜びが得られぬ競争より、ともに達成感を味わえる協力・協同の方が力強いというのは、当たり前のようでもある。

政府が学力テストをして、学校別の結果を公表する。新聞はその順位表を載せ、学校間の競争をあおる。学校はテスト対策に追われ、答案改ざんなど不正まで行われるようになる。

これは、教育現場に徹底した競争原理を持ち込んだ英国の話だ。日本でも学力テストの成績の学校別公表を始めるという。「成績の悪い子は、テストの日は休んでほしい」・・・そんな思いがチラッとでも先生たちの頭をかすめるようになったら、それこそ教育の敗北だ。