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いじめ

2013-10-10 07:17:39 | Weblog
人気時代小説シリーズ『みをつくし料理帖』の作者・高田郁(かおる)さんは中学時代にいじめを受けた。教師の「一番気にくわんのはお前や」という暴言がきっかけだった。

いじめで負傷し入院しても、学校は知らんふり。死の誘惑から逃れえたのは、病院で子を失った親の姿を目にしたからだ。いじめの体験は、自己否定の念として高田さんをさいなみ続けた。

だが、十年ほど前に偶然、かって暴言を吐いた教師が無銭飲食などで逮捕されたという記事を目にする。自分を苦しめたのはその程度の人物だった・・・そんな思いとともに、いじめの呪縛が解けたという(『晴れときどき涙雨』集英社)

愛知県一宮市の中学で受けたいじめの傷に苦しむ23歳の女性は、市を相手に裁判を闘うことで呪縛を断ち切ろうとした。被害を訴えても、妄想だと言われた。見捨てられたと感じ続け、自殺未遂を繰り返した。

先日ようやく、裁判所がいじめがあったと認めた。電話で結果を聞いた女性は声を詰まらせつつ、言ったという。「いじめられて苦しんでいる個がいればどうか死なないでほしい。生きていれば認めてもらえるチャンスもある」。

高田さんもこう呼び掛けている。<どうか死を選ぶ前に、あなたを苦しめた相手を見返す道を歩いてほしい。いじめた相手への一番の復讐は、あなたが真っ当な人生を歩いて、幸せになることだ>。