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夢金

2012-12-14 07:25:45 | Weblog
<欲深き人の心と降る雪はつもるにつれて道を忘るる>なんてことを言いますが・・・と始まるのは、落語『夢金』だ。

寝言でまで「百両ほしい」と叫ぶほど欲深い船頭が大雪の夜、身なりのいい娘を連れた侍を乗せ、川に漕ぎ出す。侍は船頭の強欲ぶりを見込み、娘を始末し懐にある大金を山分けしようと、持ち掛ける。

船頭は機転を利かし娘を助け、親から礼に百両をもらって大喜びする・・・が、すべては夢の中の出来事というどんでん返しの噺だ。

懸命に冬の街を駆け回っている候補者の皆さんが「欲深き人」とは言わないが、どちらも道を忘れてはいまいか。このままでは「夢金」ならぬ「夢票」になるのではないか。

そんな心配をしている。何しろせっかく当選しても、裁判所から無効宣言のどんでん返しをくらうかもしれない。一票の格差を是正せぬまま解散したために、格差は最高裁が、「違憲状態」とした前回の総選挙の時よりさらに広がっている。

そもそも解散をめぐって民主、自民、公明は、「来年の通常国会までに衆院議員定数の大幅削減を実現」と約束し合った。だが、国会をどう改革するのか、一票の格差をどう是正するか。

具体的な方策を公約に示さぬ党が多く、論戦も聞こえてこない憲法を変える、という党もある。しかし、違憲状態の国会を自らただす気がなくて、何が改憲か。笑えぬ滑稽噺だ