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水生生物雑記帳・男鹿半島幻想・接写と拡大写真

水生生物雑記帳:アオイガイとタコブネ

2014-10-22 14:28:38 | 水生生物雑記帳

 アオイガイ(カイダコ)

 アオイガイ、タコブネとも、貝殼は中にはいっているタコが作る。
 8本のうち第1番目の腕一対が幅広い形で、そこから貝殼用の分泌液を出す。
 写真で貝殻の上をその腕を膜状にして覆っているのがわかる。
 殻の大きさは20cm。

 貝殼をつくるのは雌だけで、雄は雌の1/20の大きさしかない。

 アオイガイ、タコブネは温熱帯の海に分布するが、
 男鹿でも岸近くに打ち寄せられることがある。



 タコブネ(フネダコ)

 タコブネの殻は、アオイガイより小さく、頑丈である。9cm。




 貝の中に入っているアオイガイの体、背側である。
 第1腕がほかの腕とは異なった形をしている。




 タコブネの体。




 貝殻の大きさは同じくらいでも、タコブネの方が体が大きい。





 アオイガイの卵。
 フジの花のように貝殻の中にぶら下がっている。




 アオイガイの卵。
 一端に紐がついていて、フジの花状になる。




 アオイガイの子ども
 刺激を与えたために、卵嚢をつけたまま孵化してしまった。




 アオイガイの殻。
 壊れた部分を修理していた。




 修理が上手でなかったアオイガイは余分な部分をつけたしていた。


 イカやタコなどの頭足類の体の名称をいくつか説明する。

 ふつうイカが10本、タコが8本の口を取り囲んでいる足を「腕」とよぶ。
 水を吹き出す管が「漏斗(ろうと)」である。
 腕のある方が前、「耳」が後ろになる。
 漏斗がある方が腹となる。
 左右は、背側を手前にして、腕のある方を上にして見たときの方向である。
 腕の番号は、背側から第1腕、第2腕・・・、
 つまり、背側から見て中央手前が第1腕となる。


 アオイガイもタコブネも雄は、雌の1/10から1/20の体しかなく、浮遊生活をしている。
 その小さな雄の第3腕は、交接するために特化していて、
 交接後その腕を精子の入ったカプセルである「精莢(せいきょう)」とともに雌の体内に残す。

 広い海でめぐり会い、そして相手に「愛」のすべてを捧げる。
 なんとロマンチックな情景だろう。雄はまだ見たことがないのでぜひ見てみたいものである。

 資料を調べていないが、まさか、交接腕を入れたあと
 カマキリのようにデザートになることは・・・・。
 もしそうだとしても、「身」も「心」も捧げるわけだからやはりロマンチックなのかもしれない。


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