山内 圭のブログ(Kiyoshi Yamauchi's Blog)

英語教育、国際姉妹都市交流、ジョン・スタインベック、時事英語などの研究から趣味や日常の話題までいろいろと書き綴ります。

誰が平安時代の猫に鈴をつけたのか?(Who belled the cat?)

2024-02-13 01:03:51 | 日本文学
今年はNHKの大河ドラマ『光る君へ』、平安時代のドラマです。

その中で、2月4日と11日、2週連続猫が出てきました。



この飼い猫、首に鈴をつけていました。

このことはネット上でも話題になっているようですが、一体、誰が猫に鈴をつけたのでしょう?(Who belled the cat??)

cf. 「誰が猫に鈴をつけるか」(Who bells the cat?)は、英語のことわざです。猫を恐れたネズミたちが話し合い、猫が近づいてきたらわかるように首に鈴をつけることになった。ところが、一体全体、誰が猫の首に鈴をつけるのかということになり、この案は実現できませんでした。せっかくいい案があっても実現できないときに使うことわざです。



大河ドラマ『光る君へ』についてはこちらもどうぞ。

NHK大河ドラマ『光る君へ』が始まりました - 山内 圭のブログ(Kiyoshi Yamauchi's Blog)

昨年のNHK大河ドラマ『どうする家康』も徳川家康が浜松城にいましたので、浜松出身の僕としてはとても興味深く視聴させてもらいました。今年の大河ドラマ『光る君へ』、1月7...

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第170回直木賞予測的中(半分ですが…)

2024-02-04 18:35:11 | 日本文学
2024年1月17日に第170回直木賞受賞作が発表され、河﨑秋子『ともぐい』と万城目学著『八月の御所グラウンド』の受賞が決まりました。

今回、僕は河﨑秋子『ともぐい』が受賞することを予測していましたので、見事的中でした。

第170回直木賞予測(2024年1月) - 山内 圭のブログ(Kiyoshi Yamauchi's Blog)

このところ、受賞作が2作選ばれる頻度が増しているように思います。

受賞作が増えればおそらくそれだけ本の売り上げも増え、実際に作品を読む人も増えるでしょうからとてもよい傾向であると思います。

もちろん候補作のレベルもアップしているため甲乙つけがたいということもあるとは思います。

次回の予測も楽しみにしています。

前々回の予測結果については以下をご覧ください。

直木賞受賞作予測2回連続の的中ならず - 山内 圭のブログ(Kiyoshi Yamauchi's Blog)

ちなみに前回は予測が間に合いませんでした。

第169回直木賞予測間に合わず - 山内 圭のブログ(Kiyoshi Yamauchi's Blog)
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第170回直木賞予測(2024年1月)

2024-01-14 21:52:32 | 日本文学
近年趣味としている直木賞の予測、2024年1月17日に結果が発表されますが、それに先んじて候補作6冊を読んで検討してみました。

河﨑秋子著『ともぐい』新潮社
今回は、この作品を1冊目に読みました。
感想としては、他にこれをしのぐものがなければこれが受賞作になると予想しました。
動物の描写が秀逸で、スケールが大きい話です。
2022年下半期の直木賞受賞作千早茜の『しろがねの葉』をほうふつとさせる作品だと思いました。

加藤シゲアキ著『なれのはて』講談社
登場人物の把握が難しかったです(個人の感想です)。
昆虫(蟻地獄、カマキリ)の描写が秀逸なのと、いろいろなことをよく調べて書いているという印象です。
以前読んだ『傘を持たない蟻たちは』もよかったです。
どちらの作品も昆虫の視点が見られるという共通点があります。
大作家の片りんを示していると思います。

島津輝著『襷がけの二人』文藝春秋
波乱万丈な女の一生(半生)が描かれている作品です。
性器の描写がおもしろかったです。

万城目学著『八月の御所グラウンド』文藝春秋
二つの作品が収められています。
「十二月の都大路上下(かけ)ル」はまず、タイトルが京都の住所表示の「上ル」「下ル」とかけていて面白いと思った。
実はこの書を読んだのはちょうど高校女子駅伝大会の当日および翌日であったが、物語でも高校女子駅伝の当日と翌日が描かれていたため、臨場感もありおもしろい読書体験となりました。
もう一つの作品「八月の御所グラウンド」は沢村栄治投手が出てきて意外な展開でした。
どちらもわかりやすく読めました。

宮内悠介著『ラウリ・クースクを探して』朝日新聞出版
力作であることはわかりました。
幼なじみとの再会や歴史上の人物ではない人物についての物語でした。
なかなか触れることのない国エストニアについての小説です。

村木嵐著『まいまいつぶろ』幻冬舎
江戸時代第9代将軍徳川家重についての書です。
家重は障害を持っていたが長子のため将軍に就任しました。
物語の中に出てくる、木曽の三川の例えがおもしろいと思いました。
言葉を使わぬコミュニケーションについても至言がありましたが、全体的に直木賞受賞とは思いませんでした。
ちなみに高校時代の日本史の授業で徳川家重について習ったかどうかすっかり忘れてしまっていましたが、山川出版社の『日本史用語集』(改訂版)(2020)
によると、以下のような記述がありました。
(参考)
徳川家重(とくがわいえしげ)1711~61 9代将軍(在職1745~60)。吉宗の長男。言語が不明瞭で、彼の意を理解できた御用人大岡忠光(ただみつ)の専権を許し、吉宗の施政が後退した。(p.189)

ということで、今回の僕の直木賞受賞作の予測は
河﨑秋子著『ともぐい』新潮社
です。

ちなみに芥川賞候補作については、以下の2作品のみ読みました。
安堂ホセ著『迷彩色の男』河出書房新社
男性の同性愛者の話でした。
共感を持つのはやや難しく感じましたが、恋愛感情は異性愛と同じことが描かれています。

三木三奈著「アイスネルワイゼン」(『文学界』2023年10月号)
いかにもありそうな現代の人間関係、言葉のやりとりがごく自然な流れで書かれています。

芥川賞候補はあと3冊ありますが、読めていませんので予想はしがたいのですが、「アイスネルワイゼン」は受賞可能性があると感じました。

以上、勝手な意見を書きました。

前回の直木賞予測についてはこちら。
第169回直木賞予測間に合わず - 山内 圭のブログ(Kiyoshi Yamauchi's Blog)



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NHK大河ドラマ『光る君へ』が始まりました

2024-01-10 01:19:37 | 日本文学
昨年のNHK大河ドラマ『どうする家康』も徳川家康が浜松城にいましたので、浜松出身の僕としてはとても興味深く視聴させてもらいました。

今年の大河ドラマ『光る君へ』、1月7日(日)に放送が始まりました。

『源氏物語』、日本人としては読んでおかなければとずっと思っていましたが、中学校・高等学校の古文の授業で学習しただけで、なかなか読むことができませんでした。

せっかくの機会ですので、これを機に何とか読みたいと思っています。



これは、亡くなった父親の蔵書から譲り受けたもので、河出書房新社の「日本古典文庫」の第4・5・6巻で、与謝野晶子訳です。

取りあえず、冒頭の「桐壺」の章を読んでみました。

「時は人の悲しみにかかわりもなく過ぎて七日七日の仏事がつぎつぎに行われる。」(『日本古典文庫 4 源氏物語 上』与謝野晶子訳p.7)という文があり、父が亡くなった時に僕も感じたのと同じことが、1200年前のこの書に書かれていました。

また、当たり前のことかもしれませんが、仏教の葬儀後の七日ごとの仏事はその当時も同様に行われていたのだということが確認できます。

古文で学習した時には、動詞に線が引かれていて、その動作の主語は誰なのか答えなさいのような問題が出されわかりにくかった印象があるのですが、与謝野晶子さんの訳は、主語が誰であるかがわかるように訳されているようです。

NHKの大河ドラマつながりでいうと、『どうする家康』の中でもしっかりと『源氏物語』が登場していました。









また、家康の集めた蔵書がドラマで出てきた時にも、その中にも確か『源氏物語』があったと記憶しています。

それから、全くの余談ですが、新見市には、光源寺という寺があります。

この寺の近くを通るといつも「光源氏」のことを思い出していましたが、これから注目を集める寺になるかもしれません。
(調べてみたら、同じように「光源寺」という寺は各地にあるようです。)











これまでも大河ドラマについてはいろいろと書いています。

坂本竜馬には負けんぜよ - 山内 圭のブログ(Kiyoshi Yamauchi's Blog)

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2023年12月の句

2024-01-02 01:44:15 | 日本文学
ひょんなことから学生と同好会的に俳句を作り合うことになりました。

季語を意識しているわけではないので必ずしも「俳句」とは呼べないと思いますが、五・七・五音で何かを表現することを目指しています。

句はすべてオリジナルで作っています。


満月や
空の上でも
お餅つき

杵たらい
倉庫に片づけ
また来年

燃えよ剣
読み始めたよ
おもしろい

愛読書
僕のは宮本
武蔵です

その本は
吉川英治
作者です

雪ですね
雪をお題に
句をどうぞ

雪の朝
引っ越しの頃
思い出す

雪積もり
仕事も積もり
ああ寒い

柚子の湯に
入りて思う
義父(ちち)の顔

クリスマス
子ども育って
サイレント

年の瀬や
一歳(ひととせ)乗せて
「歳乗せ」や

大晦日
おでんと蕎麦で
年越しだ
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第169回直木賞予測間に合わず

2023-07-20 22:51:40 | 日本文学
このところ、直木賞(と余裕があれば芥川賞)候補の作品を読んで受賞作を予測する「遊び」を楽しんでます。

直木賞受賞作予測2回連続の的中ならず - 山内 圭のブログ(Kiyoshi Yamauchi's Blog)

2023年6月15日に第169回芥川賞・直木賞の候補10作品が発表されましたが、ずっと忙しく、今回は直木賞候補の

沖方丁『骨灰』
月村了衛『香港警察東京分室』
を読み、
垣根涼介『極楽征夷大将軍』を読んでいる途中に受賞作の発表となってしまいました。

他の2作
高野和明『踏切の幽霊』
永井紗耶『木挽町のあだ討ち』
は、まだ読めていません。

直木賞受賞作は、垣根涼介『極楽征夷大将軍』と永井紗耶子『木挽町のあだ討ち』の2作でした。

後でなら何とでも書けますが、足利尊氏兄弟のことを丹念に描いている『極楽征夷大将軍』が受賞作になるだろうと読みながら予想していました。

『骨灰』は、作品の出来不出来とは関係ありませんが、読んでいて気持ちが悪くなりました。またこの作品はおそらく映画化されるだろうと思いました。

『香港警察東京分室』は、香港の現在がわかる書ではありましたが、僕自身、あまり小説の世界に入っていけませんでした。

今回の芥川賞候補については1冊も読めていませんが、市川沙央『ハンチバック』が受賞となりました。

受賞者の皆さん、おめでとうございます。
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直木賞受賞作予測2回連続の的中ならず

2023-01-28 09:10:24 | 日本文学
近年勝手に直木賞(と芥川賞)の予測ごっこをしていますが、先日発表された第168回の直木賞予測、実はなんと途中までは今回の受賞作の小川哲『地図と拳』と千早茜『しろがねの葉』の同時受賞を予測していましたが、残念ながら結果的に外してしまい、2回連続の予測的中を逃しました。

第168回直木賞受賞作予測 - 山内 圭のブログ(Kiyoshi Yamauchi's Blog)

2022年上半期直木賞予測 - 山内 圭のブログ(Kiyoshi Yamauchi's Blog)

2022年度上半期直木賞予測的中! - 山内 圭のブログ(Kiyoshi Yamauchi's Blog)

小川哲さん、千早茜さん、直木賞の受賞おめでとうございます。
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第168回直木賞受賞作予測

2023-01-09 13:14:26 | 日本文学
第168回直木賞の候補作が以下のように発表されました。

小川哲『地図と拳』
一穂ミチ『光のとこにいてね』
千早茜『しろがねの葉』
凪良ゆう『汝、星のごとく』
雫井脩介『クロコダイル・ティアーズ』

最近、直木賞や芥川賞の候補作を読んで、受賞作を(勝手に)予測するという「遊び」をしていますので

2022年上半期直木賞予測 - 山内 圭のブログ(Kiyoshi Yamauchi's Blog)

2022年度上半期直木賞予測的中! - 山内 圭のブログ(Kiyoshi Yamauchi's Blog)

今回も候補作を読んでみました。

まず読んだのは、小川哲(さとし)著『地図と拳』でした。
壮大な物語で、最初は正直言って食指があまり動きませんでしたが、読み進めるうちに物語にさしはさまれるエピソードに魅力をおぼえました。
僕が研究するジョン・スタインベックの『エデンの東』のようだと思いました。
この時点では、まだ他の候補作品は読んでいませんでしたが、この作品が有力候補作であると思いました。

次に呼んだのは、千早茜著『しろがねの葉』でした。
これは、本格的には訪問したことはないながらも居住地に比較的近い石見銀山が舞台となっていて、そこの銀採掘人にまつわる一人の女性の壮大な物語でした。
一人の女性の生と性を石見銀山という舞台にして描いていはいるけれども、それがけっして石見だけの話ではなく普遍性をもって描かれているので、これも直木賞有力候補であると考えました。これまでも2作同時受賞はありましたので、前述の『地図と拳』と2作同時受賞かなと思いました。

次は、雫井脩介(しずくい)著『クロコダイル・ティアーズ』
これは、横浜で学生時代を過ごした僕が何度も行った鎌倉やその周辺が舞台でおもしろかったです。
松本清張や宮尾登美子のような作風を感じました。

次に読んだのは、凪良ゆう著『汝、星のごとく』
これを読む前は、先ほど書いたように今回の直木賞は小川哲著『地図と拳』、千早茜著『しろがねの葉』の同時受賞かと考えていましたが『汝、星のごとく』がこの2作を上回りました(個人の感想です)。
やや現実感が欠けるかもしれませんが、登場人物をしっかりと描き切っていると思いました。
また、物語冒頭と最後で1世代の年月は経過していますが、娯楽の少ない瀬戸内の島の中で自分の家族が話題になっているという同じ描写を繰り返し、しっかりとした物語の枠組みとなっていると思いました。
登場人物の北原先生がよかったです。
先日、出張で今治に行く前に今治を舞台とした七月隆文著『天使は奇跡を希う』を読みましたが、この作品も今治周辺が舞台となっています。

そして、最後に読んだのは、一穂ミチ著『光のとこにいてね』でした。
この作品は残念ながら僕には他の候補作品に比べあまり入ってきませんでした。

ということで、勝手に予想する今回の直木賞受賞作は凪良ゆう著『汝、星のごとく』です。

選考結果は1月19日に発表されますので、楽しみにしています。


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2022年度上半期直木賞予測的中!

2022-08-06 15:42:01 | 日本文学
7月20日に今年度上半期の直木賞と芥川賞が発表されました。

今回は直木賞の候補作を全部読み、その予測をこのブログに発表していました。

2022年上半期直木賞予測 - 山内 圭のブログ(Kiyoshi Yamauchi's Blog)

『夜に星を放つ』 窪美澄が受章することを予測しましたが、ラッキーなことに予測が的中しました。

これは直木賞にはやや不利と言われていた短編集ではありましたが、見事に受賞。

おそらく情景や人物の描写が秀逸だったからだと思います。

芥川賞については候補作をすべて読むことはできませんでしたが、これも先ほどの記事でおもしろく読むことができたと書いた『おいしいごはんが食べられますように』(高瀬隼子)が受賞となりました。

今後、毎回できるかどうかはわかりませんが、また時間があれば直木賞と芥川賞の予測を楽しんでみようかと思います。
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