認知症の早期診断 介護並びに回復と予防のシステム

アルツハイマー型認知症は、廃用症候群に属する老化・廃用型の生活習慣病なので、発病を予防でき、早期治療により治せるのです

アルツハイマー型認知症の発病者の寿命(B-47)

2015-11-01 | アルツハイマー型認知症に対する正しい知識

  ながらえば ながらう程に 先細る 

      前頭葉の イキイキする場   By kinukototadao

        

 

  四国旅行から帰ってきたばかりで、未だその興奮の余韻が強くわたしの脳に残っていて、

ブログを書くだけの意欲が湧いてこない状態なのです。

 それでという訳ではないのですが、或るテーマの基本コンセプトとして書き上げた中から、

皆さんの関心が極めて高い(その理由は、わからないのですが、驚くほど高いのです)テーマ、

「アルツハイマー型認知症の発病者の寿命」に関わる個所を抜粋して掲載します。

以下は、その抜粋です。

 &6「アルツハイマー型認知症」の段階的症状と各段階の期間

○ 「アルツハイマー型認知症」発病のメカニズム

前の章 &5で詳細について説明したように、 60歳を超える年齢の「高齢者」(私たちが規定する発病の「第一の要件」)にとって、生き甲斐なく、趣味なく、交遊なく、運動もせず、目標となるものもない「単調な生活」、ナイナイ尽くしの「単調な生活」が日々繰り返され、継続される「生活習慣」の下では(私たちが規定する発病の「第二の要件」)、出番が極端に少なくなった脳の機能{「前頭葉」(前頭前野を言うものとする。以下、同じ)を含む脳全体の機能}が、「第一の要件」と「第二の要件」とが、同時に充足されて重なり合うことの相乗効果により、「廃用性」の加速度的で異常な機能低下を進行させていくことになるのです。その行き着く先に、「アルツハイマー型認知症」の発病が待っているということなのです。発病の原因については、さまざまな「仮説」が展開されているところなのですが、廃用症候群に属する単なる「生活習慣病」であるというのが私たちの主張なのです

○「前頭葉」を含む脳の機能レベルの直接のアウトプットそれ自体が認知症の症状となる

いろいろな種類が数ある認知症の中で、私たちのデータから推測すると、認知症全体の90%以上の割合を占めている「アルツハイマー型認知症」というタイプの認知症は、「前頭葉」を含む脳全体が、廃用性の加速度的で異常な機能低下を起こしてくることに直接に起因して(原因で)、私たちが回復の可能性という視点から三段階に区分する「段階的な症状」が発現してくるのが特徴となるのです(誰にでも生来的に備わっている「正常老化」のカーブに、廃用性の機能低下が加わることで、脳機能の低下が加速されることになるのです)。

「アルツハイマー型認知症」の症状とその進行とは、発病の最初の段階であり、私たちの区分と呼称で言う「軽度認知症」(小ボケ)に始まり、次いで、「中等度認知症」(中ボケ)の段階を経て、最後は末期の段階である「重度認知症」(大ボケ)の段階へと、段階的に進むのです。

○「アルツハイマー型認知症」の症状は「前頭葉」を含む脳全体の「機能低下の規則性」を反映

 (1)私達が集積してきた「脳機能データ」の解析によると、「アルツハイマー型認知症」の場合には、廃用性の機能低下により脳の機能が衰えていく時、その「衰え方」に以下の特徴が確認されるのです。

)「前頭葉」が廃用性の加速度的な機能低下を起こしてきて異常なレベルに衰えていく結果、「社会生活」に支障を起こす原因となる症状が最初に出てくる(軽度認知症「小ボケ」:この間は、左脳と右脳と運動の脳の機能は、未だ正常なレベルのままなのです);

)ナイナイ尽くしの「単調な生活」の継続を条件として、「前頭葉」が廃用性の加速度的な機能低下を継続する中で、次の段階からは、同時に「左脳」と「右脳」が廃用性の加速度的な機能低下を起こしてきて更に異常なレベルに衰えていく結果、「家庭生活」に支障を起こす原因となる症状が出てくる(中等度認知症「中ボケ」);

)「前頭葉」並びに左脳、右脳及び運動の脳が廃用性の加速度的な機能低下を同時並行して更に進行させていく結果、「セルフケア」にも支障を起こす原因となる症状が出てくる(重度認知症「大ボケ」)。

注)ナイナイ尽くしの「単調な生活」の継続に終止符を打って、「前頭葉」を含む脳全体を活性化させる「生活習慣」の構築とその実践(「脳のリハビリ」の実践)により、正常な機能レベルに回復させることが出来るのは、中ボケまでの段階であり、「大ボケ」の段階にまで脳の機能が衰えてくると、回復させることはもはや困難となるのです。

)「前頭葉」を含む脳全体の機能レベルが、小ボケ、中ボケ、更には、大ボケの段階へと衰えていくとき、MMSで測定される「下位項目」には衰えていく順番に「規則性」が認められるのです(「下位項目」が出来なくなっていく順番の「規則性」とそのパターンについては、添付資料「マニュアルA」の巻末データを参照してください)。

)「二段階方式」テストにより得られる上記「4つの特徴」を客観的な指標として活用することにより、「アルツハイマー型認知症」の判定(診断)に際しては、他の種類の認知症との鑑別並びに認知症と紛らわしい病気との鑑別が精緻で容易なものになるのです。

       

(2)「DSM-4」の第二の要件の規定内容の問題点について

)「DSM-4」の第二の要件の規定は、失語、失認、失行又は実行機能の障害(「前頭葉」機能の障害のこと)のいずれかの症状の確認を要求しています。ところが、「アルツハイマー型認知症」の症状としてのこれら全ての症状は、私たちが意識的に何かを実行しようとする際に起きてくる症状のことなのです。

)私達の意識的な世界は、「前頭葉」が左脳、右脳及び運動の脳と協働し、且つ、それらを支配し、コントロールしながら何らかのテーマの実行が行われているのです。「三頭立ての馬車」の御者の役割を「前頭葉」が担っていると、そこではわかりやすく説明しました。「前頭葉」は脳全体の司令塔の役割を担っている最上位の機能であって、(手足に過ぎない)左脳や右脳や運動の脳と並立する機能ではないのです(並列で規定しているところに、重大な誤りがある)。

)その為、「前頭葉」の機能が廃用性の加速度的で異常な機能低下を起こしてきて、「大ボケ」の段階の症状が確認されるようになると、脳の機能レベルのアウトプットとしてのそれらの症状は全て、異常なレベルに衰えてきていて、殆ど機能することができなくなっている「前頭葉」の働き具合を直接に反映した症状となってしまうのです。三頭立ての馬車の御者が眠り込んでいる状態で発現する症状、「アルツハイマー型認知症」の末期の段階での発現がみられる失語や失認や失行などの症状は、まさに、このメカニズムを反映した症状と考えられるのです。

)「意識的な世界」における全てのアウト・プットは、「前頭葉」が脳全体の司令塔としての役割を担う構造の下で、且つ「前頭葉」を含む脳全体の機能レベル(各々について、正常な機能レベルから異常な機能レベルを含む)の総合的な機能状態を必ず反映した症状、「三段階」に区分される様々な症状として、発現してくるのです(「DSM-4」が規定する第二の要件は、失語や失認や失行の症状と実行機能の障害を同列に扱い、並列で規定していることからも、この「重要な視点を欠いている」と言わざるを得ないのです。

「アルツハイマー型認知症」の症状であり、末期の段階である「大ボケ」の段階の症状が発現している人達(MMSの得点が14点以下0点までの人達)の内で、その後半の脳機能レベルの人達、「MMSの得点が一桁」になっていて発現してくる「失語の症状」が確認される人達では、「前頭葉」が殆ど機能していない状態にあって且つ、左脳もわずかにしか働かなくなっているのです。それよりも更に脳の機能が衰えてきている段階で発現してくる「失認の症状」や、その段階よりも更に脳の機能が衰えてきている段階で発現してくる「失行の症状」は、右脳も、運動の脳も、ほんの僅かにしか機能し得なくなっているのです。これらの症状が発現するその基本には、「前頭葉」を含む脳全体の機能を異常なレベルにまで衰えさせた原因、ナイナイ尽くしの単調な生活の継続に起因する廃用性の加速度的で異常な機能低下が基礎に在ると考えるのです。

)「アルツハイマー型認知症」は、廃用症候群に属する単なる「生活習慣病」であり、発病の原因はと言うと、廃用性の加速度的で異常な機能低下に起因した、「前頭葉」を含む脳全体としての脳の機能レベルであり、その機能レベルの直接のアウトプットとしての段階的な症状が発現してくるのが、他の種類の認知症とは大きく異なる特徴なのです。

「前頭葉」を含む脳全体の機能レベルに厳密に対応する形で認知症の症状が発現してくるのが特徴なのです。「小ボケ」の段階であれば、「脳のリハビリ」(脳の使い方としての生活習慣の改善)により容易に正常なレベルに回復させることが出来る(治すことが出来る)のであり、「中ボケ」の段階で見つければ、脳のリハビリにより正常なレベルに回復させることが未だ可能なのです(この場合も、小ボケのレベルを経由したうえで、正常なレベルに回復してくるのです)。

そして、「大ボケ」の段階で見つけたのでは(前頭葉を含む脳全体の機能が、大ボケの段階にまで衰えてきていたのでは)、治すことは出来ないのです(中ボケの段階に回復させることさえも出来なくなるのです)。注)小ボケ、中ボケ、大ボケの各段階ごとの前頭葉を含む脳の機能レベルの定義については、Gooブログ(kinukototadao と入力して 検索)の(A-16、A-18、A-20を参照してください。

アミロイドベータの沈着による老人斑とか、タウ蛋白の蓄積による神経原線維変化とか、或いは顕著な脳の委縮とか言った「器質的」な変化が「アルツハイマー型認知症」発病の原因ではないのです。「記憶の障害」の症状が、第一番目の症状(中核的な症状)ではないこともその根拠となるのです。

)症状の確認に際して、左脳、右脳、運動の脳と並列に「前頭葉」を扱う内容の規定となっている「第二の要件」は、上述の説明から容易に分かる通り、規定内容(条件)に重大な誤りがあるのです。

私たちは、失語や失認や失行の症状も、ナイナイ尽くしの「単調な生活」が継続する生活習慣により、前頭葉の機能だけでなくて、左脳、右脳及び運動の脳までもが「廃用性の加速度的で異常な」機能低下を進行させたことが直接の原因で発現してくる症状だと考えているのです。

「大ボケ」の段階(MMSの得点が、14点以下)にまで、脳全体の機能が低下してくると、「脳のリハビリ」によって回復させることが困難になってしまうのです(直前の「中ボケ」の段階に回復させることさえ困難になってしまうのです)。

DSM4」が第二の要件として確認している失語や失認や失行の症状が発現している人達は、MMSの得点が更に低くなってきて、「一ケタの得点」にしかならない人達なのです。

   

 ○ 失語、失認、又は失行の症状の発現と脳の機能レベルとの関係

末期の段階である「大ボケ」の段階の症状が発現している人達の脳の機能レベルは、私たちの意識的な世界を支配しコントロールしている脳全体の司令塔の役割を担う「前頭葉」が殆ど機能していない状態にあって、且つ、言葉や計算や論理や場合分けといった機能をつかさどる役割の左脳も僅かにしか働かなくなっていて(「DSM-4」の規定する第二の要件からすれば、「失語の症状」が確認されているはず)、或いは、更に機能が衰えてきている段階では、アナログな情報の処理を行う役割を担う右脳も僅かにしか機能しなくなっていて(「DSM-4」の規定する第二の要件からすれば、「失認の症状」が確認されているはず)、それよりも更に機能が衰えてきている段階では、運動の脳も僅かにしか機能しなくなっているのです(「DSM-4」の規定する第二の要件からすれば、「失行の症状」が確認されているはず)。前頭葉の機能が正常なレベルにあって起きてくる通常の失語や失認や失行の症状の発現とは、メカニズムが異なるのです

大ボケの後半になって、ズボンを頭から被ったりするのは、ズボンのはき方を忘れたからでも、体が動かないからでもなくて、ズボンをはくこと自体の意味が理解できなくなっているからなのです。「アルツハイマー型認知症」の症状としての失語、失認、又は失行の症状は全て、それらの症状を発現させている原因である「前頭葉」の機能レベルを基礎とし、その基礎の上に立って働く構造となっている左脳、右脳、又は運動の脳のそれぞれの機能レベルを直接及び間接的に反映したアウトプットであるという理解が不可欠だと考えるのです。

小ボケに始まり、中ボケの段階を経て、大ボケの症状が発現してくるようになるまでに廃用性の加速度的で異常な機能低下が進行してきて、更にその上に、失語や失認や失行等の症状が確認されるまでに「前頭葉」を含む脳全体の機能が衰えてくると(言い換えると、大ボケの症状が発現してきて更に失語や失認や失行の症状が発現してくるまでに「脳全体の機能が低下した状態」が何年間か継続していると)、「器質的な変化が重複する形で起きてくる」のではないか、と考えるのです。つまり、失語や失認や失行の症状は、本来的には「前頭葉」を含む脳全体の機能が、廃用性の加速度的で異常な機能低下を進行させてきたことを直接の原因として、発現した症状だと考えるのです。

「DSM-4」が第二の要件に規定する「失語」や「失認」や「失行」の症状がみられるのは、MMSの得点が一桁になってからのことなのです。失行の症状が出てくるのは、失語や失認に遅れるのです。

失行のパターンが、「観念失行」であれ、「着衣失行」であれ、「構成失行」であれ、「前頭葉」の機能が殆ど働かなくなっていて左脳や右脳や運動の脳の機能までもが僅かにしか働かなくなってきていてそうした脳全体の機能レベルを基礎として、意識的に何かのテーマをどの程度実行できるのか/出来ないのかが問われることになる訳なのです。

行為の目的や意味さえも理解できない、形も不十分にしか認知できなくなっている脳の機能レベルでは(司令塔の「前頭葉」の機能を含む脳全体の機能レベルに鑑みて)、何かの「テーマ」に沿った体の動きを実行しようにも、「期待されるレベルのことは、実行できなくなっている」ということに過ぎないのです肝心の「御者」が眠り込んでいる)。人間の行為や行動は、脳のメカニズムが、マウスのそれとは根本的に異なるのです。

意識的に何かの目的で身体を動かす際には、前頭葉が左脳、右脳及び運動の脳と協働して、且つそれらを支配しコントロールしながら、身体を動かそうとするテーマ、目的、意味を理解した上で、目的となる身体の動かし方をシミュレーションし、最終的な決断を行ってから、指示を出しているのです。従って、司令塔の「前頭葉」の働き具合や左脳と右脳と運動の脳の機能レベルと言う視点で考えると、MMSの得点が6~8点のレベルでは(肝心の御者が眠り込んでいては)、器質的な原因ではなくて、前頭葉を含む脳全体の機能的な原因から、合目的的な動作が出来ないと考えるべきなのです。

 「アルツハイマー型認知症」を発病して何年もが経過し、大ボケの段階にまで脳の機能が廃用性の機能低下を進行させてきて、さらに大ボケの期間が何年間も続いた人達の死後の脳を解剖したとき観測される様々な器質状態(老人斑の沈着、神経原繊維変化、顕著な脳の委縮)は、廃用性の機能低下が進行していき末期の段階の後半にまで進んで行く過程で、使われる機会が減り酵素により分解される量が減ったアミロイド・べータやタウ・タンパクが蓄積した産物であり、器質的な変化が発生した状態ではないかと考えるのです(認知症の発病の原因ではなくて、発病の結果としての副産物)。

 (コーヒーブレイク)四国旅行の最中に「夢に出てきた文章」を、以下に記しておきます。面白いことに、夢の中で、まるでテロップが流れるように、私の眼前にこの文章が出てきたのです。

 ナイナイ尽くしの単調な生活が継続される生活習慣の下、「前頭葉」を含む脳全体が廃用性の加速度的で異常な機能低下を進行させていくことにより、脳全体の機能レベルにリンクした症状、脳全体の総合的な機能レベルを厳密に反映した認知症の症状が段階的に発現してくるのが、「アルツハイマー型認知症」と言うタイプの認知症の特徴なのです。

「アルツハイマー型認知症」は、身体が持つ限り症状が進行していくのが特徴なのです。他の何らかの病気(老衰を含む)が原因で死を迎えることになるまで、その症状は私たちの区分で言う「小ボケ」に始まり、「中ボケ」の段階を経て、最後は、「大ボケ」の段階にまで至るのです。

 そして、最後の「大ボケ」の段階が何年も継続していると、器質的な変化が起きてくることになると考えるのです。大ボケの段階が何年間も継続される状況下では、機能的な変化の状態を超えて、器質的な変化が生じてくる結果として、アミロイドベータの蓄積による老人斑の沈着やらタウタンパクの蓄積による神経原線維変化やら、或いは脳の顕著な萎縮やらが、発病の原因ではなくて、発病し長期に症状が継続した「副産物」として発現してくるのではないかと考えるのです。

     

○「アルツハイマー型認知症」の症状の進行とその期間

「前頭葉」を含む脳全体の機能が、廃用性の加速度的で異常な機能低下を進行させていくのにリンクして(機能レベルに直接的に呼応する形で)症状が段階的に進んでいくので、「小ボケ」の期間が3年、「中ボケ」の期間が2年あって、その後は「大ボケ」の期間が続くことになるのです。

「アルツハイマー型認知症」を発病していても、そのことが直接の原因で死亡することはなく、身体がもつ限り、言い換えると「何らかの他の病気(老衰を含む)が原因となって死を迎えることになる」その時まで、大ボケの枠の中で、更なる症状の重症化が進行していくことになるのです。

「大ボケ」の段階にまで症状が進行してしまうと(「前頭葉」を含む脳全体の機能レベルがそこまで低下してしまうと)症状の更なる進行を止めることも/ましてや、中ボケの段階に回復させることさえもできなくなるので、介護の途しか残されなくなり、「介護の費用」が増大していくだけということになってしまうのです。本当の意味での「早期の段階」(私たちの区分でいう小ボケ及び中ボケの段階)で見つけて、脳のリハビリ(脳の使い方としての生活習慣の改善)により、治すことができる(「前頭葉」を含む脳全体の機能レベルを正常なレベルに回復させることができる)にもかかわらず、売り上げにしか興味が無くて、回復させることが困難な大ボケの段階で見つけて、効能についての因果関係に疑義がある薬を何種類も処方しているだけの、社会的使命を放棄してしまって居る、医療現場に最大の問題があるのです(段階的な症状については、ここを「クリック」してください。また、薬の効能についての因果関係の疑義については、ここを「クリック」してください)。

○ アルツハイマー型認知症と「アルツハイマー病」との相違点

(極めて僅かな例外事例を除いて、60歳以降の年齢の「高齢者」だけが発病の対象となる)老年発症を特徴とする廃用型の「アルツハイマー型認知症」の場合は、(30歳代から50歳代までの年齢の人だけが発病の対象となる)若年発症を特徴とする遺伝子異常型の「アルツハイマー病」の場合とは、発病のメカニズムも、発病後の症状の進行具合も、回復の可能性の有無という点についても、さらには発病を予防する方法の有無という点についても、根本的に異なるものと言うべきものなのです(呼称の統合は、間違い)。末期の段階にまで症状が進んだ人の死後の解剖所見に共通性が認められる点を除いて、全てが異なるのです。

   

&7 アルツハイマー型認知症は、早期の段階で見つければ治せる

○ボケの治療は脳のリハビリ「小ボケ」の場合

アルツハイマー型認知症も早期発見、早期治療が大切です。早く見つける程、回復する可能性が高いのです。

小ボケで見つければ、簡単に治せます(回復容易)。

中ボケで見つければ、手間はかかり大変だけど、家族の協力があれば何とか治せます(回復可能)。

大ボケで見つけたのでは、見つけても手遅れ、治らないのです(回復困難)。

世間では、アルツハイマー型認知症の末期段階の大ボケの症状を物指しとして見つけようとするので、せっかく見つけても治らないのです(「3つの段階」に分けられることにも、気づいていない)。

   

アルツハイマー型認知症を治す(脳の働きを正常レベルに引き戻す)には、脳の使い方としての日々の「生活習慣」を「前頭葉」の出番が多い生活に変えて、「前頭葉」の働きを活発にしてやることが必要不可欠となるのです。

脳を使うというと、簡単な足し算や引き算の計算に励むとか、平仮名で書かれたおとぎ話を音読するとか、左脳に注目するのが世間のやり方なのですが、「前頭葉」の働きを活発にするのに最も効果的な方法は、「右脳」をしっかり使う生活、言い換えると、趣味や遊びや人づきあいをしっかり楽しむ生活を送ることなのです。

趣味や遊びや人づきあいを楽しむことで、自分なりに目標や喜びや生き甲斐があって、意欲が湧いてくるような毎日を過ごすのです。

趣味や遊びや人づきあいといった右脳中心の生活が、前頭葉の出番を増やし働きを活性化させることになり、前頭葉の元気を取り戻せるのです。

やるのが楽しくて、時間があっという間に経って、またやりたくなるような趣味や遊びや人づきあいを楽しむ生活とその仕方を工夫するのが大切なのです。

小ボケの症状が出てきているということは、「脳と言う側面」からいうと、脳全体の司令塔の役割を担う「前頭葉」の働き具合が、既に正常なレベルにはなくて、異常域に入ってきているということなのです。自分で「テーマ」を見つけることが出来ないし、肝心の意欲も湧いてこなくなっているのです。周りが助けて、本人なりに毎日を楽しめる「生活習慣」を組み立ててあげることが必要なのです。

本人が辿ってきた過去の「生活習慣」に遡って、どんなことに熱中していたのか、どんなことなら意欲を持って取り組めていたのかを調べてあげることも必要なのです。

趣味も遊びも人づきあいも苦手と言う人には、運動の脳からの刺激が意外と効果的なのです。この場合、一日一時間の「速足での散歩」が目標となります(5000歩が目安)。その場合も、散歩をするのが楽しくなるような工夫が大切です。散歩するのに安全な場所を選び、散歩してみたくなるような場所を探し、家族や友人が談笑しながら一緒に歩いてあげると効果が一層大きくなるのです

     

 注)本著作物(Bー47に記載され表現された内容)に係る著作権は、(有)エイジングライフ研究所に帰属しています。   

    エイジングライフ研究所のHP左の部分を「クリック」してください)

      脳機能から見た認知症(具体例をベースとしたもう一つのブログです)

以下は、四国旅行のお土産話ならぬお土産写真です。お楽しみください。

           

      

    

    

   

 

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