ホットパックが終わり次にはメドマー(空気圧の足マッサージ器)を受けているところに先週から諦めずに装具を付けてみてと話していたSさんが車椅子で隣に来ました。「おはようございます。装具を付ける決心がつきましたか。」 靴は新しくしたが装具が・・・・・と言葉を濁した。「どうしたの。」
「家内がいらないと思ったのか捨ててしまった。」 命綱の装具を捨ててしまうなんて、きっともう立ち上がれない姿を見て奥さんはもう使わない装具なんて見たくもないと捨てたのかしら。
リハビリをすれば普通には歩けなくても数歩だけだも立って歩くことが出来たかもしれないと希望を待たなかったのかしら。二人の話し合いはわからないがどうにかしてあげたい。
今度病院へ診察に行ったとき少しでも歩きたいので装具を作りたいと話したら。持っていたでしょうと言われたらサイズが合わなくなってしまったとも話して相談をすれば作ることが出来ると思います。と話してプーリーに移った。
プーリーをしながら見ていると少し前にある平行棒で一所懸命歩いている彼の姿があった。プーリーが終わって彼の所に行き「今日はいつもより多く2往復も歩いていますね。つま先だけでかかとは付かないの。」 「かかとは着けない、着くとグタグタと足から崩れてしまいます。」 病名も聞きましたがはっきりわからないようで良くなる解決策もまだよくわかっていない。
立ち上がるだけでも周りの景色が変わるわよ。残った左足の力は落とさないようにね。「もちろん、お風呂にも入れなくなるから片足でも立っていられるようにしていく。」
