I Love Nature

自然の中で見つけたステキなモノ

塩俵断崖と大バエ灯台

2009年09月11日 | 長崎県北部のお話

塩俵断崖にたどり着いたのはちょうど6時頃。次第に日も暮れかけてきて、真っ青だった空も少しだけ赤みを帯びてきました。 

実はこの前日、旦那さんとも同じ場所を訪れたのですが、その時は見る場所が悪かったようで、どこが珍しいのか分からず、さっさと次の大バエ灯台に向かってしまったのでした。前日の印象があまりよくなかったので、tamiに「たいしたことなかったよ~」なんて言いながらも、今回は前日とは違う草の生い茂った展望台の方からその姿を見てみることに。するとそこからは前日には見られなかった断崖の全景を見ることができたのです

こちらが私達を驚かせた塩俵断崖の全景です 写真では分かりにくいかも知れませんが、きれいな多角形の柱が何本もそびえ立っている姿は、とても自然が作り出したものとは思えないほど整然としていて、とっても不思議です

そもそもこの不思議な断崖はどうやってできあがったものなのでしょうか?展望台の近くにこの断崖についての説明書きがあったので、そのまま引用させてもらいます。

生月島塩俵断崖の柱状節

生月島は南北約10km、東西(最大幅)3.8キロの細長い島で、新第三期(約2500万年前~200万年前)に平戸層群(約1500万年前)の上に松浦玄武岩(約800万年前)が重なった溶岩台地です。

柱状節理は溶岩流が厚い部分に発達する場合が多く、玄武岩の柱はほぼ垂直で、さらに水平に亀裂が生じてくる。当地の姿や断面5~7角形の蜂の巣状の俵を重ねた様は、これらを物語るものです。

本摂理は県内でも代表的なもので、南北に約500mの長さと海面から約20mの高さの規模をもち、景観的にも優れ貴重なものです。

ふむふむ、なるほど。この塩俵の断崖は玄武岩の特徴がきれいに現れた場所なのですね。ちなみに『玄武』とは、中国神話で方位を司る神(四神)のうち北方に相当する蛇と亀が合体した神体で、黒色の意味もあるそうです。確かに長細い蛇と甲羅に多角形の模様を持つ亀の特徴を併せ持った岩なので、そのような名前が付けられたのにも納得がいきます。

一緒に来る人が違うと同じ場所でも新たな発見があるものだなぁと感心しながら、次に向かったのは塩俵断崖から3~4kmほど離れたところある大バエ灯台。ちょうど太陽が赤く染まり始めてきた頃に到着しました。

灯台の上からは風力発電の風車が立ち並ぶ大島が見えます。 橋でつながってはいませんが、大島も平戸市の一部です。島から島へ渡り、さらにそこからまた別の島が見えるのは、水平線が日本一長い長崎県ならではですよね

さあ、いよいよサンセットウェイを走るのに最高の時間が近づいてきました 車のCMにも使われたというサンセットウェイからは、一体どんなステキな夕景が望めるのやら

長くなりましたが、次回はいよいよ生月ドライブ最終回です


生月大観音

2009年09月11日 | 長崎県北部のお話

                         この逞しい背中の持ち主の正体は…!?

今回のドライブの最大の目的は、水平線にちょうど夕陽が沈む頃、生月島西部を通るサンセットウェイを走ること。その目的を果たすべく、ちょうど日が落ちかけてきた夕方5時頃、私達は生月島へと渡りました

まだ夕陽が沈むまでには時間があったので、まずは島の東側の道路を通って島を左回りに走ることに。すると生月大橋から少し走ったところでやたらと大きな観音様を発見 とりあえず『生月大魚藍観音』という案内板を道しるべに近くまで行ってみることにしました。

木々の間からちらりと覗く観音様。まだその大きさを実感できませんが…

近くまで行くと「デカーッ!」と思わず口にしてしまうほどの大きさです

その高さは18m、基壇は3m、合計21mあるそうで、ブロンズ像としては日本一の大きさなのだそうです。この観音様は世界の平和と海難者および魚介類の霊を追悼し、漁船の航海安全を祈願して昭和55年に建立されたもの。一見あぐらをかいているように見えますが、脚のように見える部分は実は波の形をした台座で、買い物かごに魚を入れた観音様が海の中からザバーッと現れた、という感じのデザインです。五島の魚藍観音もそうですが、魚藍観音を見るとどうしても観音様が買い物かごをもって魚を選んでいる様子を想像して楽しくなってしまうのは私だけでしょうか

観音様以外にも目を引いたのは、なんともアクティブな姿勢を保ち続ける狛犬たち。みんな元気いっぱいです

観音様の大きさもさることながら、ここから眺める景色もなかなかのもの。生月大橋や生月の町並みも一望することができますよ。ちなみに今回は気づきませんでしたが、なんと観音様の中にも入れるのだそうです。もしこれから行かれる方はその入り口も探してみてくださいね!

次は不思議な形をした塩俵の断崖と島の最北端にある大バエ灯台に向かいます