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自然の中で見つけたステキなモノ

七ツ岳トレッキング2 ~巨木の森編~

2007年03月20日 | 五島のお話

                    七嶽神社の社叢には巨木がいっぱい!

七ツ岳を下って行くと、七嶽神社奥殿の方へ下るちょっと手前に『巨木の森』というなんとも興味深い看板が立っています。矢印が指し示すとおりに森を進んでいくと、そこにはこれまで見たことのない様々な表情を持った巨木たちとの出会いが待っていました。解説板が付けられていた巨木たちをちょっとだけ紹介します

                 

              カクレミノ(ウコギ科)

1本の木にいろんな形の葉がつくことで知られています。楕円形、三裂した葉、若木には人間の手のように五裂した葉もあります。三裂っした葉の形が、昔話の「隠蓑」に似ているところからついた名といわれています。

いろんな形の葉がつくとはおもしろい!三裂した葉っぱが可愛いなぁ

                 

             スダジイ(ブナ科)

シイノキ、イタジイ、ナガジイとも呼ばれ、我が国の暖帯林を代表する樹種です。樹皮は黒褐色で、大木になると幹に深い割れ目ができます。堅果(ドングリ)は、全体が殻斗に包まれていますが、成熟すると3裂します。この木は幹周460cmで、福江島で有数の大きさです。この辺りは神社があり保護されていたため、幹周が5mを越えるものも見られます。

周りの樹木と比べてもその大きさは一目瞭然 どんなドングリがなるのかな?

                 

                イスノキ(マンサク科)

別名:ユス、ヒョンノキ

葉には大きな虫こぶができ、虫が飛び去ると空殻となり、これを吹くとヒョウ、ヒョウとなるので瓢木の別名があります。この木は、幹周279cmで、福江島で有数の大きさです。

幹が途中から大きく2つに分かれるのが特徴のようです。確かに座りやすそう!

        

これは…スダジイかな

                 

                  アカガシ(ブナ科)

別名:オオガシ、オオバガシ

材の色の赤みが強いのでこの名があります。樫とはカタギ(堅い木)のことです。この木は幹周317cmで、福江島で見つかった中で2番目の大きさです。

2番目ってことは1番大きなアカガシは別の所にあるのかな?気になる~!          

 

              カゴノキ(クスノキ科)

樹皮がまだらに剥げ落ち、白い鹿の子模様になるのでこの名があります。

鹿の子でカゴ。なるほど、確かに鹿の体の模様に似てる!

        

               バクチノキ(バラ科)

成長すると次々と樹皮がはがれ、博打(バクチ)に負けて、着ているものをはがされる人に似ているからついた名といわれています。この木は、幹周186cmで福江島で見つかった中で1番の大きさです。

博打で負けた人みたいだなんて、おもしろい名前を付けられたものですね。でもバクチノキとしてはちょっと不名誉かな

                 

こちらは大きなスダジイの木。…かな?根本の方からどんどん若い枝が伸びています。これなら上の方の枝が折れても大丈夫ですね

                   

遊歩道の途中に倒木を発見 川漁師さんの話によると、この木は最近倒れたものなんだとか。よくよく見ると二本倒れています。

                   

倒れた木の根元の方を見てみると、どうやら一本の大木が倒れる際に、手前にあった木も巻き添えにして倒れたようです。

                   

さらに倒れた木の幹をたどってみると、もう一本別の木の上にももたれかかっていました。下になった木は今にも倒れそうです。

                   

川漁師さんによると、こうして大木が倒れることによって森の中にギャップと呼ばれる隙間ができ、太陽の光が地面へ届くようになり、再び次の世代の森が形成されていくのだそうです。これも自然のサイクルの一環なんですね。森の世代交代の瞬間に遭遇できて、また一つ勉強になりました

                 

ここら辺一帯は古来から神社の森であったため、ほとんど人の手が入れられず、このような巨木たちが今もなお存在し続けることができています。巨木の森には遊歩道が整備されていて、起伏も少なく森林浴をしながらゆっくり散歩できるようになっているので、トレッキングに自信の無い方にもオススメです。駐車場からもそんなに距離がないので、気軽に訪れてみて下さい 実際に見るとその大きさに圧倒されますよ!

次は『植物編』です