第34期天元戦五番勝負の第3局が12月4日、佐賀県武雄市で打たれ、白番の張栩名人・碁聖が河野臨天元に中押し勝ちし、三連勝で初の天元位を奪取した。
これで囲碁界の七大タイトルは山下敬吾棋聖・王座(30)、羽根直樹本因坊(32)、高尾紳路十段(32)の“四天王”が分け合うことになった。
今シリーズ、張にとっては名人戦や王座戦と並行しての過密日程となったが、序盤で優位を築くと、河野の鋭い追及をかわした。
<張栩新天元の話>
細かくなりそうな碁でしたが、下辺を囲うことになってコミにかかる碁になりました。三連勝ですが、余裕があったわけではなく、必死で打ちました。しかし全体的にはうまく打てました。
<河野臨前天元の話>
右辺で黒のハネた形がいいのでいい勝負かと思いましたが、中央の黒が薄くなり、下辺の白地が大きくまとまってはおかしかった。三連敗で内容的にも押されていたので、この結果は仕方ありません。
(西日本新聞より抜粋)
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張栩名人が3連勝で天元位奪取、これで七大タイトルのうち名人・天元・碁聖の三冠となりました。 (12/8、王座戦で山下王座を3-1で破り四冠)
内容的にも充実した打ちぶりで、日本碁界のトップに君臨というところでしょうか。
天元位四連覇を阻まれた河野臨九段、残念でした。
快進撃の「張名人」というネームバリューの前に、萎縮というか迷いのような印象がありました。
本天元戦では苦杯をなめましたが地力は誰もが認めるところ、自身のスタイルを固めて大舞台で活躍してほしいものです。
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今回の対局地は佐賀県武雄市の「御船山観光ホテル」。
武雄市は佐賀県西部に位置する人口5万人ほどの町でキャッチコピーは「いで湯と陶芸のふるさと」だそうです。
西には陶磁器で有名な伊万里・有田、南には温泉で有名な嬉野があります。
もう15年ほど前になりますが、家族で九州を訪れたことがあります。
長崎、阿蘇が中心でしたが、佐賀北部の呼子(唐津市)というところで「イカの活き造り」をご馳走になりました。
あまり食べ物にこだわりのない私ですが、家族は透明なイカ料理見て大喜びでしたね。