天声人碁

剣正28号が「囲碁」を中心に雑感、独り言を随時書き込みしていきます。
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第63期本因坊戦第7局/羽根が本因坊奪取

2008-07-28 21:45:07 | プロ棋戦

 新潟県妙高市で7月22日から行われた第63期本因坊決定戦七番勝負の第7局は挑戦者の羽根直樹九段が本因坊秀紳に黒番中押し勝ちし、4勝3敗で奪取した。
 初挑戦の羽根は3連敗後に4連勝し、実力制のもとで15人目の本因坊になった。
 本因坊戦での3連敗4連勝の大逆転勝ちは、第38期に林海峯名誉天元(相手は二十五世本因坊治勲)、第47期に治勲(相手は小林光一九段)が果たしたのに続く16年ぶり3回目の快挙だ。

<羽根新本因坊の話>
 第3局まで布石がひどすぎたので、第4局からは、時間を使っても布石をしっかり打とうと。多くの人に応援してもらって、あきらめなかったのがよかったと思います。

<本因坊秀紳の話>
 3連勝はうまくいきすぎで、あとはほとんど力負けでした。第4局で負けたとき、ひょっとしたら大逆転もあるかと思いました。シリーズを通じて力不足を感じました。

            (毎日新聞より抜粋)

      ◇   ◇   ◇

羽根新本因坊、3連敗の窮地から奇跡とも思われる4連勝で本因坊位の奪取。4連勝の碁はいずれも戦いの碁を競り勝った内容で迫力ありました。冷静な一面、内に秘めた闘志が高尾前本因坊を上回ったように思います。

一方、失冠した高尾十段、3連勝の勢いはどこにいったのでしょう。技術面より精神面で羽根さんに粘り負けた印象です。捲土重来を期待しましょう。

      ◇   ◇   ◇

今回の対局地は新潟県妙高市の赤倉観光ホテル。このホテルの設立は1937年で昨年(2007年)創業70周年を迎えたそうです。そしてこのホテルの創業者、大倉喜七郎は日本棋院設立の立役者ということで本シリーズの最終局にふさわしい舞台となったようです。

妙高市は2005年、新井市に中頸城郡妙高高原町ならびに妙高村を編入、「妙高市」へと改称したそうです。

もう30年近く前のことでしょうか、本対局地近くの「妙高杉ノ原スキー場」に行ったことがあります。
その頃のスキーの腕前は囲碁に例えれば3、4級程度だったと思います。その後しばらくして所帯を構えてスキーとは縁遠くなってしまいましたが、続けていれば初段近くにはなったでしょうね。(タラレバ談義)

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