3連覇を目指す張栩十段に井山裕太名人が挑む第49期十段戦五番勝負第4局が4月22日、東京都千代田区の日本棋院で行われ、黒番の井山が3目半勝ちし、対戦成績を2勝2敗のタイに持ち込んだ。最終局となる第5局は4月29日に東京都千代田区の日本棋院で行われる。
(産経囲碁ニュースより抜粋)
「ド根性!井山、張栩の猛追を振り切る」
<井山名人の話> 形勢に自信はなく、中央取ったところでもよくわかってなかった。(勝ちがみえたのは)小ヨセになってから。
<張十段の話> ちょっと読みが甘かった。(右辺)割り込みがあって白が薄く、打ちすぎでした。
(週刊碁より抜粋)
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カド番に追い込まれていた井山挑戦者、終盤まで集中力を欠かさずタイに持ち込みました。
本局で決着をつけたい張十段、執念の逆転劇はならなかったようです。
今年初頭の棋聖戦に続いての張-井山戦はこれで張棋聖/十段の6勝4敗。この10局中、白番が勝ったのはわずかに1局(棋聖戦第5局、張棋聖の白勝ち)のみでした。
最終局ではどちらが黒番を引き寄せるか、これもポイントになりそうです。
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張-井山戦では黒番有利でした。ザル碁党の私も白番の勝率はよくありません。
中盤あたりでの形勢に自信が持てず、焦って自滅のパターンが多いのです。
6目半のコミも形勢の判断材料としては、あまり役に立たないような気分ですね。
「月刊・NHK囲碁講座」に「横田茂昭の白番は楽しい!」というコーナーがあります。
4月号の内容は「初志貫徹はご法度!?、白番では作戦変更に妙味」。5月号では「与えれば、焦らずにすむ」。
読んだときはナルホドと思うのですが、いざ実戦となるとヤキモチの意識に白番の心得を忘れてしまうのです。