「月刊・碁ワールド」で連載されている「思い出の名棋士」から、第3回は二十二世本因坊・高川秀格さん。
私が高川さんの名前を見たのは勤務先の先輩と囲碁を始めた頃、昭和43年、53歳で林海峰さんから名人位を奪取したニュースでしょうか。(53歳での名人獲得は名人戦史上最年長記録)
坂田全盛時代から林さんなど若手が台頭した時代で、すでにピークを過ぎた高川さんの名人奪取に驚いたものです。
坂田さん、秀行さんなど個性的な勝負師タイプに比べて、高川さんは飄々(ひょうひょう)とした学校の先生のような趣きがありました。
現在の羽根直樹・九段が中高年になった雰囲気でしょうか。
棋風は平明流と云われ、バランス重視のようでした。
好んで使われた言葉に「流水不争先(流水先を争わず)」というのがありましたが、高川さんのイメージとピッタリでしたね。
この頃「高川囲碁読本(5巻)」を購入し、並べたこともありました。
(ほとんど理解はできていなかったと思いますが・・・)
あの棋書を探したけれど見つかりませんでした。今ならお宝候補なのに・・・。