王座戦5番勝負第2局は11月16日、京都市で打たれ白番の挑戦者、山下敬吾棋聖が張栩王座に1目半勝ちし、対戦成績を1勝1敗のタイにした。第3局は11月30日、山形県鶴岡市で行われる。
<ネット解説:佐々木五段の目>
山下棋聖が午後の戦いで、張王座の見損じから優勢を築き、手堅くリードを守りきった碁となりました。これで山下棋聖は月曜日の天元戦に続いてタイトル戦2連勝。両タイトルの奪取に向けて勢いが出てきたように思います。
敗れた張王座はどこか元気がないように感じました。黒番では圧倒的な強さを誇る張王座が2局目を落としたのは意外な結果で、名人位を失冠したショックが尾を引いているのかもしれません。あのときの対局では冷静な張王座に珍しく、どこかムキになっているように感じましたし…。
<山下棋聖の話>
序盤から苦しかったです。(左上の)2目をとっていい勝負になったと思いました。計算ができていませんでしたが、最後、セキになって少し残ったと思いました。
<張王座の話>
(左辺で)黒97、99と出切っていった手には錯覚がありました。最後、左上でコウにしたのは半目負けと思っていたから。ただ、どうやっても勝ちの図はなかったようです。
(日経 e-碁サロンより抜粋)
◇ ◇ ◇
山下棋聖は天元戦(河野臨天元に挑戦中、現在1勝2敗)と並行しての王座戦挑戦手合い。昨年同様この時期はタイトル戦に出ずっぱりで疲れも溜まっていると思われますが、本局では張王座の追い上げをかわして1勝1敗のタイとしました。
名人戦以降、やや精彩を欠く張王座ですが山下棋聖との対戦成績では分がよいこともあり、残り3番勝負では拮抗した熱戦が展開されるでしょう。
◇ ◇ ◇
今回の対局地は京都市の「ウェスティン都ホテル京都」。京都は世界の観光地で歴史的に見所が沢山あります。
私も何ヶ所か名所を訪れましたが、時間も短くあまり印象に残っていません。ゆっくりと時間をかけて京都の歴史に触れてみたいものです。
京都のご当地ソングというと「京都慕情」 、「京都の恋」、「なのにあなたは京都へゆくの」、「京都から博多まで」などありますが意外と少ないという印象です。
そんな中でデューク・エイセスが唄った『女ひとり』という曲があります。しっとりとした名曲だと思います。
「女ひとり」
作曲者 いずみ たく
作詞者 永 六輔
(1) 京都 大原 三千院
恋に疲れた 女が一人
結城(ユウキ)に塩瀬の 素描の帯が
池の水面に 揺れていた
京都 大原 三千院
恋に疲れた 女が一人
(2) 京都 栂尾(トガノオ) 高山寺
恋に疲れた 女が一人
大島紬(ツムギ)に つづれの帯が
影を落とした 石畳
京都 栂尾 高山寺
恋に疲れた 女が一人
(3) 京都 嵐山(ランザン) 大覚寺
恋に疲れた 女が一人
塩沢がすりに 名古屋帯
耳を澄ませば 滝の音
京都 嵐山 大覚寺
恋に疲れた 女が一人