kenharuの日記

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人形は顔が命?

2019-03-11 | カミさんの趣味
カミさんの作ったシジミ貝の雛人形には顔がない。

顔は書き込まないほうが無難だからである。
白い顔の無表情は、見る者の想像力が補ってくれる。

顔づくりは難しい。
目鼻の位置や角度がほんの僅か変わるだけで、印象が大きく変化する。
可愛くもなり、憎らしくもなる。
だから、雛人形界には頭師(かしらし)という顔づくりの専門職が居るらしい。

カミさんが作ったこの粘土人形も、顔だけは人形教室の師匠に作ってもらったものである。

師匠は、専門の頭師が作った型を使って頭部を成型し、自分で筆を入れるのだという。
その筆入れがまた難しいらしい。

「人形は顔が命」と言うが、考えてみれば、見られる人形ではなく、見る人間の側に難しさの原因がある。
高度な社会的動物である人類は、何万年もかけて、人の顔色を伺う能力を発達させてきた。
人社会では、ほんの僅かな表情の変化を敏感に読み取る能力が死活的に重要なのだろう。
「人形は・・」ではなく、「人間は顔が命」と言い換えたほうが適切かもしれない。
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