事件記者のページ

遠い昔のTV番組を再現しようというムチャな試み

ブリジット・オベール

2016-07-08 16:13:21 | 本と雑誌
マーチ博士と四人の息子」こんな「四人姉妹(=若草物語)」を思わせるタイトルに惹かれないわけはない、既読のハズだと思ったのだが読めども読めども先を読めない、やっぱ未読だったんだと思う、Azonレビの評価はまずまずだが私的にはいささか微妙・・・

一つには文体がひっかかるのだな、スネにキズ持つアル中のお手伝いさんというヒロインのしゃべり方(いや書き方)がいかにも女っぽくてイラつくのだ、女だから当たり前なのかもしれんがフランス語(そう舞台はUSA北部っぽいし登場人物も英語名前だが作者はフランス人で本文はフランス語)にはっきりした女言葉ってないのじゃないか、「****のよ」という語尾が何とも目障り(というか耳障りというか)「****なのよ」ならまだ聞ける、「****わよ」とか「****ですわ」でもよい、「****のよね」ならさう悪くない、それどこが違うんだって違うのだ、「****のよ」は山本周五郎描く幼女みたい、私は何となくこの子を好かなかったのだ(そんだかってそんだけじゃないけど)

またヒロインを除く登場人物全員が(積極的か消極的かはどうあれ)共犯みたいなものというタネ明かしはだうなのかね、アンフェアと決め付けるわけにもいかないが(それほど野暮じゃないよ)いささかヒロインに不利過ぎじゃないか、犯人が堂々と手記を書き、それをお手伝いさんが読んでるのにしばらくは気がつかないってありなのか・・・と思ったが犯人は気がついてわざとやってるんでも別に悪いことはないかも、その辺は読み直さないとわからん、でも二度読むことは・・・ないと思ったけどそうとも限らん、ネタを知ってて読めばまた見えるものがあるかも、ただ文体が苦手というのは何とも・・・「指輪物語」の瀬田貞二訳みたいだ、ホント原文がわかりやすくて助かった、今回それはないもんね

オマケ-男の子の名前マーク、ジャック、スターク、クラークに意味はないよね、聖書とも四人姉妹とも別に関係なさげだし、カバーイラストにトリックというのもわからない、一人が左右反転してるのはわかるけどそれが何か手がかり?