事件記者のページ

遠い昔のTV番組を再現しようというムチャな試み

漫画のアニメ化

2015-05-10 20:28:25 | 映画
たまたまYahooが教えてくれたので見て来た(こちら)、名古屋中でTohoシネマズしかやってないんだもんな、封切り2日目なのに寂しい入りというべきかとにかくも入っててめでたいと言うべきなのか・・・
そもこんなもの(申し訳ない!)を劇場版にしたヒトがいたというだけでめでたいよな、何でもいい、行って見てちょ、たぶん見て損ないから、今はこれ以上書くのめんどう(例によって飲んだくれてるので)

Arrival of the Fittest

2015-05-10 11:48:20 | 本と雑誌
この本の原題、ド・フリースの「自然淘汰は適者生存を説明できるが最適者の出現を説明できない」から採ったらしいんだが、今の今生きてる(因みに英語でextantという、人生死ぬまで勉強だ)生物が最適者=Fittestだって何でわかるんだ?せいぜいがFitter(念のために言えば比較級ね)、ひょっとしたらただのFit(適した)かもしれんだろ?

ド・フリースに対する正しい答えはこうなる
「確かに最適者の出現を説明はできないがそんな必要はない、より適したもの、あるいはちょっとだけ適したモノが偶然出現すれば十分だからだ」

改めて言うけど最高に適したモノしか生き残れないんだったら地球上にこんなたくさんの生物がいるわけはないじゃないか、酵素にしたって「最高の活性」を持つ必要は全然ない、代謝系のほとんどどんな酵素にも生物の数(何百万か知らないが)だけ一次構造があってそれらはその生物が生きてる以上全て文句なしの適者なのだ(最も生存の役に立ってない酵素はいくらでもあるけどね、血液型を決めるのとか)、生物が進化できるのは「いーかげんでも大丈夫」なものだから(とこの作者も言ってる)、それに今が最適状態ででこれ以上進化しようがないなんてその方がよっぽど悲しいんじゃない?(事実そうじゃないハズだしね、人類なんていろんな意味でとんでもない欠陥製品だ)

イナちゃん

2015-05-10 01:05:12 | 事件記者の物語
亡くなられたとのこと(こちら)、84歳ということは昭和5年生まれね、ちょっとまちがえてたかも
何か感慨があるかと思ったけど実は何も、すでに書きつくしたってことか、やっぱ49年は長すぎたんだろな

おっと一つだけ、「イナちゃん」をリアルで知ってるヒトはもう新聞社におらんのだろな

昨日の続き

2015-05-09 11:16:56 | 本と雑誌
やっぱ買ってよかったのは作者本人の解説を聞けたことで、これは改めて考えてみるべきことなんじゃなかろうか、何をってコミュニケーションをUいやディスコミュニケーションをかも)
何せこのお話の登場人物と来た日には学者とも思えない、一切のコミュニケーションを拒否してさっさと死んじゃったり、引きこもったり、およそ状況打破の助けになるとは思えない不毛な議論を繰り返したり、それで異星人と話をしようとはジョークきつ過ぎだよ

ソラリスの海が地球人を研究しようとしてるとはまさに初耳だった、研究しようとしてるってことはどれほど異質なやり方であろうととにかくも異星(=地球)から来たモノどもに関心を持ち何とか理解しようとしてるってことだよね
研究されるのはイヤだという彼女の感覚はつまり意味もなく殺されるラットになるのはイヤだということだろか、研究者は意味なく殺してるつもりじゃなくても(実は経験あるんだ、手を下してはいないけど)ラットはどうして殺されるのかわからない、ただの災難、そんなのイヤに決まってる・・・って彼女は殺されてなんかいないじゃないか!!
私とてラットにはなりたくないがラットにはできないことができる、「お宅いったい何をやりたいんですか?」と尋ねることが
どうも彼らは(いや作者は)ハナっから海はそんな言葉が通じる相手じゃないと思って投げてるらしいんだな、だけどとにかく海の方から接触を求めて来たことは確かなわけで「ヤツはいったい何をやりたいんだと思う?」と徹底的に意見を交換することは(一般人なら知らず)学者だったら義務なんじゃなかろうか、それには主人公以外のみんながいったいどうやっていじられたのかその情報を公開することが絶対必要、これが最低限の出発点、ところがみんなスタートに立つことを拒否してあーでもないこーでもないとムダ話ばかり、いやそれすらほとんどしない、あげくの果ては(いかに本人に頼まれたとは言え)一番肝心な手がかりをあっさり消し去って平然、いったいどういうつもりなんだよ!!

というわけ、この作者理系の教育を受けたらしいけど(ある意味バラードに似てるのかも)、あまりにも人類を愚かだと思ってないか?少なくとも学問とは何なのかマジに考えたことがあるとは思えないね

何か全否定になっちゃった、でもしゃーないんじゃない?悲しい愛の物語を書きながら作者本人がその意図を否定してるんだから(と言いつつもホントは肯定してる、全くいったい何を言いたい?!)

これがオールタイムベストの1位なのはなぜかと言えば1にも2にも(前の)訳者の功績だろね、こっちがメインに読まれるようになったらそうも行かんくなるのじゃあるまいか

スタニスワフ・レム

2015-05-08 16:37:06 | 本と雑誌
前に読んだのはもう3年半も前なのか(こちら)、国書刊行会から出てた沼野の新訳が文庫化されたので購入(これ)、「言わにゃわからんだろ」と言ったことがちょっとでもわかるようになってるのかと期待したのだが全然、ソラリスの海が異様な怪物を作り出すシーンがかなりクドいのと架空の「ソラリス学」についての説明がちょっと増えたぐらいじゃなかろうか(違ったらゴメン)、いったい前からいたスタッフたちに何が起きたのか、死んだギバリャン(発音これで合ってるとのこと)のテープに何が入ってたのか、わからんことはわからずじまい、ただこれだったら「悲しい愛の物語」という印象はないような気がする(そいじゃ何だって?そんなん知るか!)、でも作者は自分で言ってるんだよな、ハリー(ソラリスが作った女性形の生物)は「自分はこの星の怪物が自分の愛する男を研究するために作った道具に過ぎない、そんな状態はいやだから(自分を)消してくれと同僚に頼む」(ものすごくいーかげんな要約)、タハハ、そらもろに「地球人の考えた」純愛物語じゃん(地球人の考えない物語があるのかってツッコミはなしね)、私はそういう意味だと思った・・・・のかなあ?思い出せぬ、そもハリー(たち?)が消されたこと自体忘れてたもんな、ま、少なくともソラリスの海が地球人を「研究」しようとしてるとは思ってなかったのじゃあるまいか?だとしたら・・・どうだってんだよ、もうちょっとわかるように書いたってバチは当たらんだろ、少なくとも他のスタッフがどんなふうにいじられてたか、ギバリャンが死ぬ前に何を言ってたか、それを書いてくれれば海の意図(そんなものがあるとして)も多少は推測できるかもしれんじゃないか

まあしかしこう視覚化ほとんど不可能なことをクドく書かれるとまさしくそれゆえの非現実感がハンパないわね、ソラリスの海は有機体かもしれないし、高分子化合物でできた生物っぽいモノかもしれないけど、だからそいつと意思疎通が可能だなんて発想どっから出て来るんだか、共通の構造を持つ言語を使った人類同士の情報交換ですらしばしばディスコミュニケーションにしかならんとゆーのに
「ある意味でアリは知的だ、だがアリと話した人間などありはしない」(by星さん)、そういうことさ

追記-生物に対する理解は50年前とは比較にならんほど深まった、恒星間飛行ができるほどの文明なら有機体の海を前に手を束ねてることはありえんだろうと思う、なんてね、こればっかは言うだけムダ、恒星間飛行の方が不可能と決定されちゃった今となってはなおさらムダ