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遠い昔のTV番組を再現しようというムチャな試み

ロダーリ

2012-03-18 23:34:57 | SF

羊飼いの指輪――ファンタジーの練習帳 (光文社古典新訳文庫) 羊飼いの指輪――ファンタジーの練習帳 (光文社古典新訳文庫)
価格:¥ 800(税込)
発売日:2011-10-12

本を買う動機はいろいろあって作者買い、書評買い、ジャケ買いの他にチラシ買いというのがあると思う、本に入ってる宣伝に惹かれる、この会社はイケてるからこれもよいのじゃないか・・・というわけで買っちゃったのがこれ
古典新訳って言うけど旧訳はないのじゃあるまいか、イタリアの作者、71年=昭和46年初出そんなんつい昨日じゃん、古典じゃないだろ(と思う年寄り)-ゴメン、解説をよく見たら旧訳は81年(昭和57年)にちくまから出てたとのこと、タハハハ、知らんかった・・・
とにかく面白い、スレッカラシなミステリ読みの私が言うんだから間違いない、ホント面白い、全20編のショートショート、誰が読んでも必ず1つや2つはアッハッハと言うハズ、絶対買って損はないよ-と書いたところでとりあえず日付変わる前にアップ

追記-どこがどう面白いかって、それぞれに結末が3つずつあって好きなのを選んでちょーになってること、「そんな無責任な」ではないのだな

たとえば、ある惑星に住む幽霊たち、誰も怖がってくれなくなったので地球へ移住しようと宇宙へ(光速度で)飛び出したがさて・・・
1.地球に幽霊があふれて大騒ぎ
2.別の惑星へ着いてそこの住人を驚かす
3.同じ事情で脱出して来た地球の幽霊と宇宙空間でバッタリ
作者は3がいいと言ってるが別のところでは「これは子供たちの希望、やっぱし幽霊には来てもらいたくないらしい」とも、なるほど

で、私の一押しはこの超ナンセンス
タクシーが空へ(何と光速度プラス時速1キロで、この辺が変に律儀でオカシイ))飛び出す、乗せたのが宇宙人で自分の星(なぜかアルデバランの惑星、どんだけ遠いと思ってるんだ)へ戻ろうと思ったというのだが、こいつがいいかげん、どこだかわからん惑星へ着いてしまった、さてそれから・・・
1.タクシーは宇宙空間をさまよい続ける
2.地球へ戻る
3.着いた惑星で捕虜になる
これまた作者のオススメは3、そんなんどれでもよいじゃないか(アホらしさの程度において)

イタリアにはカルヴィーノなんてヒトもいてちょっと雰囲気似てると思う、ナンセンスもお国柄というヤツだろか