羊飼いの指輪――ファンタジーの練習帳 (光文社古典新訳文庫) 価格:¥ 800(税込) 発売日:2011-10-12 |
本を買う動機はいろいろあって作者買い、書評買い、ジャケ買いの他にチラシ買いというのがあると思う、本に入ってる宣伝に惹かれる、この会社はイケてるからこれもよいのじゃないか・・・というわけで買っちゃったのがこれ古典新訳って言うけど旧訳はないのじゃあるまいか、イタリアの作者、71年=昭和46年初出そんなんつい昨日じゃん、古典じゃないだろ(と思う年寄り)-ゴメン、解説をよく見たら旧訳は81年(昭和57年)にちくまから出てたとのこと、タハハハ、知らんかった・・・
とにかく面白い、スレッカラシなミステリ読みの私が言うんだから間違いない、ホント面白い、全20編のショートショート、誰が読んでも必ず1つや2つはアッハッハと言うハズ、絶対買って損はないよ-と書いたところでとりあえず日付変わる前にアップ
追記-どこがどう面白いかって、それぞれに結末が3つずつあって好きなのを選んでちょーになってること、「そんな無責任な」ではないのだな
たとえば、ある惑星に住む幽霊たち、誰も怖がってくれなくなったので地球へ移住しようと宇宙へ(光速度で)飛び出したがさて・・・
1.地球に幽霊があふれて大騒ぎ
2.別の惑星へ着いてそこの住人を驚かす
3.同じ事情で脱出して来た地球の幽霊と宇宙空間でバッタリ
作者は3がいいと言ってるが別のところでは「これは子供たちの希望、やっぱし幽霊には来てもらいたくないらしい」とも、なるほど
で、私の一押しはこの超ナンセンス
タクシーが空へ(何と光速度プラス時速1キロで、この辺が変に律儀でオカシイ))飛び出す、乗せたのが宇宙人で自分の星(なぜかアルデバランの惑星、どんだけ遠いと思ってるんだ)へ戻ろうと思ったというのだが、こいつがいいかげん、どこだかわからん惑星へ着いてしまった、さてそれから・・・
1.タクシーは宇宙空間をさまよい続ける
2.地球へ戻る
3.着いた惑星で捕虜になる
これまた作者のオススメは3、そんなんどれでもよいじゃないか(アホらしさの程度において)
イタリアにはカルヴィーノなんてヒトもいてちょっと雰囲気似てると思う、ナンセンスもお国柄というヤツだろか