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遠い昔のTV番組を再現しようというムチャな試み

婦人従軍歌

2009-02-14 17:10:09 | ミステリ
雀の宴 (光文社文庫) 雀の宴 (光文社文庫)
価格:¥ 600(税込)
発売日:2009-02

またまた佐野さんの本である、内容には別につっこまないのだが、この中で、若い男の子がほぼ私の年代のオバハン(看護師さん)にタイトルの歌について尋ねるシーンがあった、聞かれたオバハンはたまたま知ってるが「看護師だから知ってるわけではない」と言う、あったりまえだろ、看護学校でこんな歌教えるもんか、日清戦争の時に「はやった歌」つまり流行歌らしいじゃないの

とは言え私も知ってた、戦中派の家族が時々歌ってたせいもあるが、ドラマ「みだれ髪」(たしか昭和42年)でフルコーラスを聞いたのだ

時はまさに日清戦争さなか、戦争ごっこの子供ら、家や店で立ち働く人たち、そしてヒロインの晶子さん(渡辺美佐子だった)などなどの登場人物が交代で歌う-という設定だった、どうしてそういうシーンになったのか前後関係は完全に忘れたけど、台本作者も当然戦中派だったから同年代の視聴者がニヤリとしてくれることを期待したのかもね

火筒(ほづつ)の響き遠ざかる、あとには虫も声たてず

と始まって(後の2行忘れた)、次の連では戦場で倒れた兵隊たちを担架やクルマ(自動車ではない)に乗せる(これもう一連ぐらいあるのかも)、そして次に

やがて十字の旗を立て天幕(テント)をめざし荷(にな)い行く
天幕に待つは日の本の仁と愛とに富む婦人

だったんだそうである(ここを歌ったのは渡辺さん本人)、そっかそういう歌だったのか、何せ私は「婦人」以外の歌詞をほとんど聞き取れなかったので、この勇ましいメロディから「正義」とか「勇気」とかに「立つ婦人」だと思っていた、この婦人が看護師さんだとすら思ってなかったような気がする
小説中のオバハンがよくそんなの知ってたなあと思ったら子供だった彼女は

仁という中国人と愛という日本人とトム夫人というアメリカ人がいたと考えた

とのこと・・・佐野さん、いかに何でもそれはムリがあるんでない?私と同年代ならアメリカと戦争したのはついこの前のことのハズだよ、そも男の子が「何とか従軍歌」と言ったのに即「婦人従軍歌」というタイトルが出るものか、ヒトに聞いた歌ってメロディと歌詞は知っててもタイトルは知らんことが多いと思う、ましてやこの歌「婦人」って単語はラストにしか出ないんだし
「fujin.mp3」をダウンロード
というわけであるがメロディはこちら、私が書いた譜面だけどだぶん合ってると思う、お聞きになって何か思い当られたお方(たとえば一連め後半の歌詞をご存知とか)はどうかご連絡くださいませ、お待ちしております、早々