今日は祝日とは思ってもいなかった。仕事場に出てきて、郵便局で愛数協への数学エッセイを投稿する手紙を送ろうと思って郵便局に行くと閉まっていた。それで今日は祝日だとはじめて認識をした。
私くらいの年齢になる人なら、子どもの頃に紀元節といわれていた日だとわかるかもしれない。だが、もう私くらいの年の人はそうはいないので、紀元節といっても知らない人が多いだろう。
知り合いの方からメールをもらって、小林ー益川両氏のノーベル賞を記念した祝賀会が名古屋大学で行われたことを知った。受賞をした論文は京都大学で行われた研究だったが、彼らの業績の根元は名古屋大学での坂田昌一先生の影響を受けている。だが、それだけではないと思う。
というのは彼らの業績は「場の量子論」に基づいた正統的なものであり、これは名古屋大学の坂田さんの伝統ではないかもしれない。もちろん、名古屋大学にも大貫さんのような場の量子論に基づいた研究をやっていた人もいるのであり、また坂田さん自身も梅沢さんが居られた頃には場の理論にかなりの研究の重点があった。
それでというわけではないかもしれないが、私の先生だったOさんなどは名古屋大学にいる頃はフラストレイトしていたいう話をOさん本人から伺ったことがある。
先日から散乱問題の実験室系から重心系への変換をまとめようとしていたが、急に経路積分法の中に出てくる定積分公式を証明することに関心が移っている。有名なFeynman-Hibbsの教科書に末尾にいくつかの定積分の公式が出ていて、それらがどうやって導出されるのかが気になりだしたのである。
経路積分の方法をきちんと勉強したことがないのはこれらの定積分の公式が全く導けそうになかったことが大きな理由である。
Schulmanのテキストにこのうちのいくつかは証明があったので、それをフォローしている。また、米満、高野さんが書いた「経路積分セミナー」という本が出ていてその後ろにも使われた公式が掲載されている。その本の公式はFeynman-Hibbsに載っているものもあるが、いま二つを除いて導出法はわかった。
しかし、Feynman-Hibbsに出ている定積分公式はまだ半分ぐらいしか導出法がわかっていない。