負の数の導入をどうするか。学習参考書とかテクストとかをいくつか取り出してきて見ているのだが、たとえば 3-7の引き算ができるように、負の数が導入されたと単刀直入に述べている、本をまだ見つけていない。
予備知識なしに負の数を導入するとすれば、やはりある正の数から、それよりも絶対値の大きな正の数を引いたときに、負の数を導入しないと「引き算ができないのだ」というのが理由である。
これだと有無を言わせぬ強いインパクトを与えるであろう。その後で負の数として取り扱えるいろいろな事例を挙げるのはいいことだろう。だが、はじめは強いインパクトがほしい。
同じようなことは虚数単位 i の導入にもある。「2次方程式の解があるように2乗して負となる数が導入された」というのが簡潔で力強くていいと思う。
虚数単位 i の歴史的な認知は、3次方程式で係数が実数だのにカルダノの解の公式で、虚数単位を用いて実数の解を求められた例からであるということは、よく知られている。
私もこのことを知って、これについてのエッセイを書いたことがある。関心のある方は「数学・物理通信」をインターネットで検索をしてほしい。
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