負の数の導入で難しいことがある。これはマイナスの記号ーは引き算という演算を表す記号として使われていたが、いつのまにか負の数を表す記号ともなるともいうマイナスの記号の意味の2重性である。
こういう融通無碍なところが人間にあるのか、それとも数学にあるのか。慣れてくれば、それもまたいいことなのだろうが、そんなことをはじめて学ぶ中学生には混乱を招く気もする。
それで遠山啓さんは『数学入門』(岩波新書)で負の数字を表すために、数字の上にマイナスの記号をつけたりしている。一方、正の数の方は数字の上にプラスの記号をつけたりしている。
結局は数の前にーの記号をつけて負の数とする表記に落ち着くのだが、この記号の意味の2重性をどう説明するのか。
そういうものだという説明は一応できるだろうが、はてさて、どうしたらいいのか。中学校の数学の先生はそういうことでお悩みにはならないのでしょうか。
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