戸田盛和先生の『エントロピーのメガネ』(岩波書店)の第3章をいま読んでいるのだが、これは竹内淳さんの『高校数学で分かるボルツマンの原理』(講談社ブルーバックス)を読んだことが機縁になっている。
そういえば、熱力学や統計力学の解説として有名なのは朝永振一郎先生の『物理とは何だろうか』上巻、下巻(岩波新書)である。ところがこれが以前になかなか読めなかったという記憶がある。特に下巻が力作だというので有名である。だから、『エントロピーのめがね』を読み終わったら、再度『物理とは何だろうか』に挑戦してみたい。
まあ、『物理とは何だろうか』を読んだころはまだ大学で熱力学を教えた経験がなかったころでもある。その後、3年か4年だったが、熱力学を基礎教育課程で教えるという経験をもった。
それにムーアの『物理化学』(東京化学同人)を読んだりした。だからすこしづつ経験を積んでいると思う。